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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第585話】
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見るとにこやかな笑顔を見せた。
「えぇ。 実は今、委員会で君を代表候補生に選出しようとする動きがあるの。 ……大半は反対派ばかりだけど」
それはそうだろう、世間一般で俺は落ちこぼれ――さっきのオッサン連中も落ちこぼれと言っていたから、あれが反対派という奴だろう。
人数が少ないのも、昼から来たのも学園への手続きとか様々な要因があるはずだ。
「そこでね、君の実力を目の当たりにしたら少なくとも見解は変わると思うの。 ……この後の競技予定見ましたけど、少なくともその競技を行うよりは君の実力を改めて皆に見てもらう方が良いと思って」
「実力ですか……」
見せる実力も何も、俺自身はいつも通りに行うだけだ。
代表候補生――か。
「有坂、承ける承けないはお前が決めることだ」
「織斑先生……?」
「無論、ここに居るものでお前が代表候補生に相応しくないと思う人間はいない。 私も更識も、有坂が代表候補生として選ばれるのは何ら問題はないと思っている」
腕組みをし、俺を真っ直ぐ見る織斑先生。
「有坂、代表候補生となれば……義務が生まれる。 その義務はIS操縦者としての義務だ。 戦いが嫌いなお前にとって、避ける事が出来ない――《持つべき者の義務【ノブレス・オブリージュ】》からな」
「ノブレス・オブリージュ……義務、か……」
瞼を閉じる――言葉の重みを感じる、だけど……未来や美冬、セシリア、鈴音、シャルにラウラ、簪、楯無さん――皆がそれらを背負ってきていたんだ。
ゆっくりと瞼を開く俺、真っ直ぐ会長の目を見て俺は言葉を紡いだ。
「何処までいけるかわからないですが……やりますよ。 ……そう……《持つべき者の義務【ノブレス・オブリージュ】》として!」
その言葉を聞き、織斑先生は小さく頷き、楯無さんは嬉しそうに笑顔を見せた。
そして――レイアート会長から告げられた条件。
「有坂くん。 忘れたらダメだけどまだ君は代表候補生に決まった訳じゃないの。 ……私の条件として、君には【今いる専用機持ち】全ての人と戦って勝ってもらいます」
「……専用機持ちと?」
「はい」
一瞬何を言ってるのかよくわからなかった――だがわかるのは会長が言ってる事は本気だと言うことだった。
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