最初の変身!救世主は高校生?(6)
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「さっきはありがとうございました」
「え、なんでしたっけ?」
学校の中に入った2人、最初に口を開いたのは零だ。敦志はとぼけた表情で首を傾げる。
「こんな事言ったらいけないんですけど、あの状況ちょっと困ってたんです。私、押しに弱くて」
本音を語る零は苦笑いを浮かべていた。事実、押しに弱い性格は自分でも自覚しており、切っ掛けがないと断れない。
あのまま押されていたら、強行突破されていたかもしれない。
「邪魔してやろうって思ったわけじゃないけどさ。なんかそんな雰囲気漂ってたし」
「ホントですか?。やだ、顔に出てたかな」
「顔に出てたって困ってるの知ってて押し切ろうっていうやつのことなんて気にしちゃダメっすよ」
「あはは、そうでしょうか…」
敦志の言葉に当の零は苦笑い。どんな理由にしても相手を不快にさせてしまった事には変わりない。零としてはうまく笑えないようだ。
「そういえば自己紹介がまだでしたね。3年の桐谷 零です」
「敦志です、一之瀬 敦志。3年って事は同い年なんですね」
「そうでしたか。この時期に転校してくるのもめずらしいですね」
「ま、ちょいと訳ありでして」
意味深な言葉に零は引っかかりをおぼえる。そうこうしているうちに2人は職員室まで到着した。
「わざわざあありがとうございました。それじゃまた」
「はい。……あの!」
「はい?」
職員室の扉に手を掛けた敦志だったが、零に呼び止められ振り返る。実は最初にあった当初から気になっていたことがあったのだ。
「どこかでお会いしたことありませんか?」
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