230部分:第二十話 公孫賛、気付かれないのことその六
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第二十話 公孫賛、気付かれないのことその六
「それで俺達をこの世界に飛ばしたってのかよ」
「タイムマシンでか?」
「そんなことができるとなるとかなりのものだぞ」
二階堂と大門は草薙のその言葉に突っ込みを入れた。
「それはな」
「有り得ないぞ」
「そうれもそうか」
草薙はここでは腕を組んだ。
「考えてみればそうだな」
「まあそれでもこの世界にいるのは確かだ」
「それはな」
二階堂と大門はこの現実は受け入れていた。
「まあそれでな」
「茸か」
趙雲は草薙の言葉にまた顔を向けた。
「それだな」
「ああ、もうすぐだ」
「あれだよ」
早速二階堂が目の前を指差す。そこにだった。
茶色を基本として赤や青のカラフルな茸が一つあった。それを指差して言うのだった。
「あれだ」
「あの茸か」
「そうさ、あれだ」
「食えるとは思えないがな」
草薙もその茸について話す。
「とてもな」
「そうだな、あれはな」
趙雲もこう話す。
「見ただけで食べられるものではないな」
「食べられないのだ」
「ああした外見の茸は毒があるに決まっている」
張飛にも話す。
「絶対に止めた方がいい」
「鈴々だったら見ただけですぐに食べてしまうのだ」
「よくそれで今まで生きていられたな」
二階堂もこのことには呆れてしまった。
「大丈夫なのか?それで」
「今のところ生きているからいいのだ」
張飛の言葉はあっけらかんとしたものだった。
「だからそれでいいのだ」
「その考えは止めた方がいいぞ」
大門も張飛に対して言う。
「何時か死ぬぞ」
「全くだ。さて」
趙雲は茸の前で屈んだ。茸だけが彼女のピンクのものを見ている。
「この茸だが」
「それでどうするんだ?」
「少し見てみよう」
草薙に応えながら引っ張る。そうしてだった。
その茸を地面から引き抜くとだ。中から。
馬超が出て来た。何と茸の根から死人の様な顔で出て来たのだ。
「何っ」
「翠なのだ!?」
そのまま地面から出てだ。倒れ込んでしまった。
「死んでいるのかよ」
「まさか」
「いや、この程度で死ぬ様な奴ではない」
趙雲は落ち着いた声で草薙と二階堂に話した。
「しかし。何故茸の根になっていたか」
「それが問題なのだ」
かくして馬超は地面から出てそのうえで復帰した。彼女は趙雲達と共に桃家荘に入ってから一同に詳しいことを説明するのだった。
「それでな。鈴々と別れて皆に話を伝えに行く時にな」
「その時にですか」
「いや、腹が減ってさあ」
左手を頭の後ろにやりながら孔明に話す。細長い赤い机に一同が座っている。
「それでたまたま目に入った茸を食べたんだよ」
「呆れたな」
キングはここまで聞いて腕を組ん
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