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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
229部分:第二十話 公孫賛、気付かれないのことその五
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第二十話 公孫賛、気付かれないのことその五

「ああ、やっと終わったか」
「引き分けになったんだな」
「うむ、和解もした」
 大門はこうその二人に話した。
「無事な」
「それは何よりだな」
「何かわからない闘いだったけれどな」
「すまなかったのだ」
 張飛はあらためて三人に対して深々と頭を下げた。
「誤解してしまったのだ」
「まあわかってくれればいいけれどな」
「それでな」
 二人もそれでいいとしたのだった。どうやら二人共あまりそうしたことにはこだわったりはしない性格であるらしい。張飛にとっては幸いなことに。
「それでな」
「面白いものを見つけたんだがな」
「面白いもの?」
 趙雲がその言葉に顔を向けた。
「何だそれは」
「ああ、茸だ」
「変わった茸を見つけたんだよ」
 二人はこうその趙雲に話す。
「んっ、そういえばあんた」
「誰なんだ?」
「私は趙雲という」
 趙雲はこのことも話す。
「字は子龍だ」
「張飛なのだ」
 張飛もなのった。
「字は翼徳なのだ」
「趙雲と張飛か」
「それがあんた達の名前か」
 二人は彼女達の名前を聞いて納得した顔になった。そのうえだった。
「俺達も名乗るぜ」
「それでいいな」
「うむ、頼む」
 趙雲も二人の言葉を受けて頷く。
「それで貴殿等の名は何というのだ?」
「草薙京」
「二階堂紅丸」
 二人はそれぞれ名乗ってきた。
「宜しくな」
「三人共日本から来たんだがな」
「そうか、わかった」
 趙雲はここまで聞いてそのうえで頷いた。そうしてだった。
 二人に対してさらに問うた。
「それで茸というのは」
「ああ、こっちだ」
「ここにある」
 こう言ってだ。そのうえで二人が案内するその茸がある場所に向かう。その途中に五人でお互いの世界のことを話すのであった。
「そうか、そういう世界なのか」
「そちらの世界はそうなんだな」
 趙雲と草薙がそれぞれ話す。
「実に多くの者がこちらの世界に来ているが」
「俺達も同じさ。気付いたらここにいたんだよ」
 また話す彼だった。
「訳がわからないがな」
「三人で修行していたんだがな」
「気付けばこの国にいた」
 二階堂と大門も話す。
「全くな」
「どういうことかわからぬがな」
「鈴々もそれが不思議なのだ」
 張飛は蛇矛を担いで持ちながら話した。
「ナコルルもキングも気付いたらこの世界にいたっていうのだ。訳がわからないのだ」
「そうだな。何だってんだろうな」
 草薙も首を傾げながら応える。
「この世界に何かあるのか?」
「あるって考える方が不思議だな」
 二階堂はこう言う。頭を動かすとその立たせている髪も動く。
「やっぱりな」
「何もなければこの世界に来ることはない
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