第七章
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「あれ車田七瀬よね」
「最悪、朝から見るなんて」
「私あいつ大嫌い」
「私もよ」
聞こえる様にだ、他校の制服を着た女子高生や女子中学生達が陰口を叩いていた。七瀬を嫌悪の目で見つつ。
「性格悪いから」
「あのドラマのいじめ酷いよね」
「あれ絶対本気でやってるわよ」
「ああ、あれ本気でいじめてるらしいわよ」
「そうじゃないとあんな演技出来ないわよね」
「絶対にそうよね」
七瀬を見つつ言うのだった。
「あんな性格の悪い奴いないわよ」
「さっさと死ねばいいのに」
「それか暴走族に犯されればいいのよ」
「北朝鮮にでも拉致されたら?」
「テレビから消えればいいのにね」
「そうそう、さっさとね」
「ドラマでも報い受ければいいのにね」
こんなことを言う、七瀬は子供達に石を投げられたダメージが酷く言い返す余力はなかった。そして一人俯いて学校に行って。
授業を受けたがこの日は俯いたままだった。その次の日学校でもだった。
柄の悪い女子の先輩達がだ、七瀬を見て言って来た。
「御前あれ以上したら許さないからな」
「あたし達これでもいじめとかかつあげしないんだぞ」
「集団でいじめて楽しいのかよ」
「机に落書きしたり教科書ビリビリに破いたりするなよ」
「よくあそこまで出来るな」
「御前本当に最低だな」
「あの、あれドラマですよ」
七瀬はその先輩達に囲まれて言われて蒼白になって答えた。
「ですから演技で」
「どう見たって本気だろ」
「御前が悪い奴だから出来るんだよ」
「お芝居って言うけれどどう見たって地だろ」
「御前がそういう奴だから出来るんだよな」
「嘘言うんじゃないよ」
「あの、ですから私はお芝居で」
七瀬は泣きそうな顔で話した。
「ああしてるだけで」
「だから嘘言うなって言ってんだろ」
「御前そうしていつも嘘言ってるだろ」
「この学校でもやってるんじゃないのか?」
「リアルでも絵里依ちゃんいじめてるんだろ」
「そんなことしません、ですからお芝居なんです」
こう言うが先輩達は信じなかった、これ以上やったら許さないからなと捨て台詞を言って去った。七瀬は言われた後でクラスに戻って一人項垂れるだけだった。
住所等は流石にばれなかったが収録の間こうしたことが何度かありだ、事務所に送られてくる手紙もファンレターよりも抗議の手紙や剃刀、白い粉といった嫌がらせのものばかりになっていた。
『死ね!』
『殺すぞ!』
『芸能界から消えろ!』
『絵里依ちゃんをいじめるな!』
『いじめっ娘は成敗されろ!』
こうした文章がだ、七瀬に送られてきて最後はそうした手紙は事務所の方で破棄することになった。読んでいるうちに七瀬が泣き出して欝になりだしたからだ。
七瀬は限界に近付いていた。それでい
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