第四十話 神戸に帰ってその五
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「くつろいでいろ、外で遊んでもいい」
「ううん、受験があるけれど」
「査定はAで成績もいい方だろ」
「まあそれは」
クラスで五番です、天理大学の入試は英語が一番重要ですがそちらの成績も平均で八十点はあります。
「そうだけれど」
「じゃあ何時間か勉強してな」
「そうしながら?」
「くつろいでもいいと思うがな」
「そうなの」
「受験勉強も大事だけれどな」
それでもというのです。
「身体と心を休めることも大事だ」
「それでなのね」
「ああ、くつろげ」
「そうよ、お勉強ばかりでもね」
お母さんもお父さんと同じことを言ってきます。
「よくないから」
「それでなのね」
「少しでもゆっくりしなさい」
優しい声でした。
「いいわね」
「ええ、じゃあ」
「海や水族館も観に行ったら?」
「海になの」
「もう泳げないけれどね」
お盆を過ぎるとです、海月が多くなってです。
「それでも観てもいいし」
「須磨の水族館ね」
「そこも行ったらいいわ」
「じゃあ色々ね」
「そうしてきてね」
「わかったわ」
お母さんの言葉に頷いてでした、私は実家の自分のお部屋で受験勉強を三時間位してです、家族で晩御飯を食べました 二人の妹にです、こんなことを言われました。
「何かお姉ちゃん高校三年でね」
「背大きくなってないわね」
「それは言わないの」
私はむっとして妹達に言いました、三人姉妹ですが三人共よく似ていると言われます。確かに自分でも見れば見る程です。
「努力してるのよ」
「私もだけれどね」
「私もよ」
妹達も二人共言いますが。
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