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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第46話 大切な誰かの為にできる小さな気持ち
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がもし絢瀬会長自身の身勝手な考えで否定するのであれば、俺もあなたの事を認めません。


 もうこの時には既に、あんなにも音ノ木坂(ここ)に来るのを嫌がっていた気持ちは無くなっていたんだなと、今となってはそう思える。


 結局は負けたんだ、穂乃果の。海未の。ことりの熱意に。
どんなに窮地に追いやられても足掻きたい気持ちと、その中でも楽しみたいという気持ち。それが彼女対の今を動かす原動力なんだと、俺は気づかされた。





───μ`s。


 9人の女神と名付けられた。
穂乃果たちの最初の大きな舞台となるファーストライブ。お世辞にも”成功”とは言えない結果となった。幕が上がっても誰もいない講堂。

 微妙な笑顔とその後にやってくる寂しげな表情。状況を理解してやっと口をポカンと開ける穂乃果。目を見開く海未。ポカンと口を開ける穂乃果を見ることり。あの時、彼女達は何を思っているのだろうか。

俺は……悔しかったさ。あんな状況になって、三人の気持ちがみんなに通じてなくて、俺自身何もできなくて。

 だから三人を悲しませてしまった。泣きたくても泣けずに、意地でも笑って仕方なさそうに呟く穂乃果を見て胸が痛んだ。


でも俺は知っている。

そんなことで根を上げるような女の子じゃないという事を。

 だから俺はお前らに言ったんだ。
現実の厳しさを知った彼女らだからこそ、ここまでくる為の過程を知っている俺だからこそ、俺は一旦だ。



『だけど!!ここで諦めようとするんじゃねぇ!!ここで諦めたらお前達は何の為に毎日頑張ってきたのかわからなくなる』


 一人でも君らを応援してくれるファンの為に、歌わなければならない。
それがスクールアイドル。それが現実。それが……廃校を阻止する責任を任されたμ`sとしての役目。俺は信じたかった。

 穂乃果たちが導いてくれる未来を。
確かに絵里の言う通り、スクールアイドルで学校存続させるのは夢のまた夢。どう考えても始めたばかりの素人の集まりで何とかなるとは、ただの強がりでしか言えない。

 その点においては絵里はしっかり客観的に物事を見ていたと思う。
でも、だからこそ新しい風が必要だったんだ。

それを絵里には気づいて欲しかった。廃校に縛られた生き方は辛いだけで、高校生活をそんな理由で終わらせてほしくなかった。

 だから俺は敢えてきつく当たっていた。まぁ……絵里の発言に本気でキレたこともあるけどそれは置いておいて。


でも、穂乃果たちの努力が報われたと言えるだろうこともあったのは事実だ。

 アイドルになりたい、女の子らしくなりたいと願う二人の少女の加入。アイドル活動に興味をもってくれた女の子も入ってくれた。
 スクールアイ
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