暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0051話『瑞雲教徒の集まり』
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
屋根裏に潜入しているという。
私もなぜか忍者チックな衣装にわざわざ着替えさせられてしまった。

《あの…川内さん? ここまで本格的に潜入捜査をしなくても》
「いいじゃん! なんかやっているうちに楽しくなっちゃってさ」

小声での榛名の言葉に川内はそう言って面白そうに笑う。
普段からどれだけ夜戦したい根性を貯めこんでいるのか。
それを少しでも発散できるのならいいだろうという結論に至る。
そして目的の部屋の上に到着した。
下から数人の声が聞こえてくる。

『神威。君の『瑞雲の友の会』の入会を歓迎するよ』
『イアイライケレ、日向さん』
『いや、この場では師匠と呼ばれているので今度からそうしてくれ』
『わかりました、師匠』

それでその場に集まったメンバー全員が拍手を贈る。

(なんだろう…この集会?)
(さぁ…? 私には少し理解できないかもしれない)
《榛名もです》

川内と榛名の三人で聞いていると不思議な集会だなという感じだ。
まぁ日向が会長的役割なのはなんとなくわかった事だけど。

『…さて。それでは諸君。今回青葉から聞いた情報によると…』

青葉ェ…二重スパイとはやってくれるな。
私がそんな事を思っている間にも話は進行していく。

『はい、師匠! 僕達も提督が視察に行く町で小規模だけど開いたらどうかな?』
『いい考えですわモガミン』
『…そうだな。後で提督に打診してみるとしよう。次、なにかあるか…?』

最上の案が即座に決定されているのを聞いてフットワークが軽いなぁと思ったり…。

『…あの、少し場違いで言わせてもらうけどいいかしら?』
『なんだね、ローマ?』
『私達イタリア艦はどうすればいいかしら…? 瑞雲を装備できるとはいえそう操作はあなた達に比べれば劣るし…』
『なんだ、そんな事か。気にするな。瑞雲を愛する者に優劣をつけるつもりはない。皆平等に同士だ』
『そーですか〜。でしたらポーラも安心です〜。ところでお酒が飲みたいです…』
『今は我慢しなさいポーラ』
『…はーい、ザラ姉様』

そんなやり取りが次々とされていく。
時には、口論になってどちらの瑞雲が優れているとかが始まって、だけどすぐに瑞雲に優劣をつけるな!という日向の叱咤の言葉に落ち着きを見せたり。

『大きくてスリムな翼が光って点いたり消えたりしているの。アハハ、大きいの……瑞雲かな? イヤ、違う、違うの。瑞雲はもっとバーって動くもんね』

というイクのどこかの精神崩壊者のセリフが聞こえてきて思わず吹き出しそうになったりしたり。
そんな面白おかしいやり取りが何度も行われて、なのに落ち着きを見せるどころかどんどんとヒートアップすらしていく部屋の中はどこか熱気がすごい。

(提督…聞いていてなんか
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ