暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic33これからの八神家〜His case〜
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驚いているのはどうやら俺だけのようで、ガアプ一佐たちはあの子が議長の席に着いても何も言わず、あの子が議長になることを納得しているかのようだ。
「では本日の暗殺対象の決議を――」
「いやいやいや! 待て、待ってくれ、待ってください! 自分はかなり置いてけぼりを食らっているんですが!」
しれっと会議を始めようとしやがる。慌てて敬語に戻してから説明を求める。リアンシェルトが議長になることは全員が納得しているなら、俺からは何も言わない。言ったところで意味が無いしな。だが、俺が円卓のメンバーになることには待ったを掛ける。
「俺が権威の円卓に入るなど聞いてはいないし、承諾もしていないんですがね」
「まぁいいじゃないか、ルシリオン。お前もこっち側に来いよ。今さら善人ぶっても手遅れだぞ? 俺たちは必要悪だ。そう割り切って、これまで多くの暗殺を繰り返してきただろう?」
「もう少し言葉を選んではどう? サブナック」
サブナック一佐が手招きして来る。彼とは1111部隊を通じて知らない仲じゃない。共に仕事を遂行したこともある。そんな彼の言葉には頷くしかない。俺はもう善人という枠には入れない。それは“界律の守護神テスタメント”になってから・・・いや、人間で魔術師だった頃からすでに・・・。
「権威の円卓のメンバーになったら自分に何かメリットでも?」
「あなたが私たちに従事していた理由であるチーム海鳴。今後一切、彼女たちへ手を出さないことを、そしてあなたがPT事件の死亡したとされている被疑者、テスタメントであることも黙っておきます。ジュエルシードも変わらず所有していても構いません。あなたを縛っていた脅しのネタの全て、破棄することを約束します」
それが俺のメリットになるらしい。結局は何も変わらず俺は円卓に使役され続けることになるわけだが、「これまでの条件と比べるまでも無い・・・」か。ここに居るメンバーは俺を奴隷ではなく同胞として見てくれている。それは態度から見てとれる。今、円卓メンバーに入れば、はやて達に俺の正体がいつバラされるかって不安を抱える日々も無くなるわけだ。
「・・・権威の円卓入り、承諾します」
なら答えはそれしかないだろう。リアンシェルトが「では改めてようこそ。権威の円卓へ」と拍手をすると、ガアプ一佐たちも拍手して俺を迎え入れた。それから俺たちは暗殺対象を決める会議を開き、犯罪組織の大物数人と議決した。会議はそれだけで終わり、死亡した元メンバーや逮捕されたゲイズ元中将の話は一切しなかった。アッサリしたものだ。
「では本日の評議会をこれにて閉会とします。お疲れ様でした」
リアンシェルトの解散宣言でメンバーは各々の持ち場へと戻って行く。俺も席を立ってミッドに帰ろうとした時、ポンっと背中を叩かれた。振
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