??14話 染岡の気持ち
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円堂と廣川が昨日、豪炎寺と病院で会い妹の夕香のことを打ち明けてもらって翌日……放課後、新しいマネージャーがやって来た。
〜雷門中・サッカー部〜
「新聞部の音無春奈! 今日からサッカー部のマネージャーやります!」
赤眼鏡をカチューシャのように上げている女性──音無春奈が声を上げて言った。そう音無はマネージャーとして雷門サッカー部に加入するのだ。音無は続けて言う。
「皆さんの練習見てるだけじゃ物足りなくて! だったら! 一緒の部活やった方が早い! そう思ったんです! 新聞部の取材力活かして、皆さんのお役に立ちたいと思います! よろしくお願いします!」
音無は礼儀正しく元気よく自己紹介をした。円堂と廣川は笑みを浮かべて言う。
「あ、ああ。よろしく」
「音無って……」
「ヤカマシの間違いじゃないの?」
「俺は、ハキハキと喋れることは良いと思っているぞ」
「……ふふっ」
廣川に褒められた音無はにっこりと微笑んだ。その微笑みに一瞬、廣川は見惚れてしまうがそれは後に
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〜河川敷〜
既に染岡がシュート練習をしていた。ゴールの周りにはサッカーボールが散乱していた。そんな染岡に円堂は声をかけ、廣川はスポーツドリンクを投げ渡す。
「染岡! 頑張ってるな!!」
「ほら、水分はとれよ」
「……っ! 円堂! 廣川!………」
染岡は廣川からスポーツドリンクをキャッチして受け取る。そして染岡はスポーツドリンクを飲んでから、自嘲気味に応える。
「へっ、上手くいかねーよ……何かいけそうなのに、全然ゴールが決まらねぇ。これじゃストライカー失格だな」
「……んっ」
染岡の言葉を聞いた円堂は怪訝な表情を浮かべた。その後、練習の指揮を風丸に任せた廣川は円堂と一緒に染岡と話をする。
「無理すんなよ染岡。今故障されちゃかなわないからな」
「円堂の言う通り、サッカーは皆でやるもんだぞ」
「廣川はともかく、タイヤで無茶な特訓している円堂に言われたくねーよ」
「へへっ。俺、こないだ皆と試合出来て、スッゲー嬉しかった! やっとサッカーらしくなってきたって思ったんだ!」
「確かに廣川の作戦や指揮は的確だったな。まさか帝国学園相手に先制点がとれるとは思わなかったぜ」
「これでも雷門サッカー部の司令塔だ。どんな相手だろうが勝利しないといけない……で染岡、他はどう思った?」
染岡の言葉に廣川は笑みを浮かべた後染岡に尋ねた。それを聞いた染岡は起き上がり口を開く。
「……羨ましかったんだよ、俺」
「……?」
「必殺シュートを決めた廣川と、あんなピンチで颯爽と点を獲った豪炎寺が。特に豪炎寺……あいつ、出て来ただけでオーラが違ったんだよな
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