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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十九話 艦隊再編成、そして、次の章の幕開けです。
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奮闘に期待する。」
『はっ!!』
諸提督は一斉に立ち上がって敬礼をささげ、ラインハルトは答礼を返した。
イゼルローン要塞の高級士官用のラウンジで、ヴェートーベン「悲愴」第二楽章を奏でているのはメックリンガーであり、その周りには諸提督が集まって思い思いの姿勢で時を過ごしていた。
「終わったな。」
酒杯を手にしていたミッターマイヤーが誰ともなしに言う。
「一つの戦いは、だ。これは幾度となくある間奏曲の一小節にすぎぬ。幾日かすれば再び戦いが起こる。死神が作曲した血塗れのロンドを再び演奏することになるだろうよ。」
ロイエンタールはワインを飲み干して、グラスをテーブルに置く。乾いた音がした数秒後に新しいワインが黙って注がれた。軽くうなずきをもって謝意を示した後、彼は淡いルビー色の赤い液体の入ったグラスを小さく揺らした。
「150万人、か。」
ティアナがロイエンタールに注いだワインボトルを持ったままつぶやいた。
「敵側の推定の死傷者数よ。こっちは100万近い死傷者が出たわ。」
「帝国軍上層部は、今度の犠牲を無視できぬものだというだろうが、所詮はそれだけだろう。」
ケンプが言った。
「後方の上層部、そして大貴族連中は前線の、平民の犠牲を天候の崩れ程度にも考慮しないのよ。」
ルグニカ・ウェーゼル少将が吐き出すように言った。彼女は貧家でそだち、食うに事欠いて女性士官学校に入ったので、大貴族やそれに加担する軍の上層部を嫌いぬいていた。
「奴らが前線に進出し、実際に反乱軍と対峙した際に、自らに降りかかる主砲の一撃を驟雨程度に見ることができるかな?」
ルッツがワイングラスを傾けたのちにそう言った。彼の言葉に賛同するようにうなずく提督たちは多かった。
「長い間戦ううちに、数十万単位の犠牲者が生じることを当たり前だと思う風潮が醸成されてきているのよね。」
ティアナが皆を見回しながら言った。
「でもそれではだめだと思うのよ。人間を艦艇の数のように物として扱うようになってしまったら・・・・・。」
「しまったら?」
フィオーナが親友の横顔を見つめた。
「その瞬間に私たちは人・・・いいえ、武人ではなくなってしまう。そう思うの。私たちは軍人であり、指揮官であるわけでしょ。人の上に立つ立場としては、武人として自己を律する立場にあると思うのよ。」
「何を当たり前のことを言っているのだ?武人として自らを律し、他人に貶められることのないように常に心身を鍛錬するのは当たり前の事ではないか。」
「卿の言う『当たり前のこと』とやらができない人間があまりにも多すぎるのだ。この帝国にはな。」
ビッテンフェルトの反駁にロイエンタールが応じた。意図してしたフォローでなかったのかもしれない。そして普段のロイエンタールであれば絶対にそういうことはしなかったろう。この時
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