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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十九話 艦隊再編成、そして、次の章の幕開けです。
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かった。事実を淡々と、いや、どちらかと言えば面白みをもって述べているのである。一方、その情報を伝えられた麾下はさすがに声こそ挙げなかったが、互いに視線を見交わしていた。
「地球教徒共も存外大胆なことをする。だが、ゼークトの命を奪い去るまでには至ってはいない。重傷であるが命には別条はないとのことだ。これが幸いか、はたまた不幸か、わからぬがな。」
ラインハルトは次いで、ベルンシュタイン中将以下の憲兵隊が帝都にて徹底的な第二次草刈りを開始したこと、軍上層部では第二次太陽系派遣艦隊の編成を決定したことなどを述べたのちに、
「我々は新たな指令が下るまで、ここに待機することとなる。各員はこの間に艦隊の編成と、整備を行い、並行して将兵に休息を取らせよ。また、今回の戦いでの論功行賞は追って卿等に沙汰するものとする。」
「閣下!」
ビッテンフェルトが立ち上がった。
「イゼルローン回廊の反徒共の宙域にはなお増援の艦艇が展開しているとの報告があります。この余勢をかって彼奴等のねぐらになだれ込み、さらなる致命傷を与えてはいかがでしょうか?」
「ビッテンフェルトのその意気は良し。」
ラインハルトは猪突猛進の部下の意気込みを買うようにうなずいた。
「だが、さしあたってはこの戦いでわが軍は充分な打撃を彼奴等にあたえた。むろん今ここで回廊を通過し、彼奴等の度肝を抜いてやることも可能である。」
ラインハルトはここでビッテンフェルトに微笑を含んだ問いかけの眼差しを投げた。
「卿に問うが、卿の艦隊が全力で戦えるのは幾日だ?全力でだぞ。如何なる手抜きも許さぬ。」
ビッテンフェルトは気圧された様に一瞬口を閉ざしたが、
「そう申されますと、せいぜい1日という回答になります。」
と述べた。
「フロイレイン・ティアナ。」
ラインハルトはティアナを見た。
「ここまでわが軍は幾日戦闘を続けてきた?断続的なものを含めてだ。」
「イゼルローン要塞に駐留する私たちはかれこれ二か月。増援としてやってきた元帥閣下方はだいたい2週間というところかしらね。」
ラインハルトはビッテンフェルトに視線を戻して、
「卿の言うところの『一日』どころではない連戦であったな。」
ビッテンフェルトもラインハルトの言わんとするところが分かったらしい。
「御意。」
と一言いい、席に座った。
「ビッテンフェルト、今後の休息が次の戦いへの力となるのだ。私とて戦いたい。だが、戦うからには全力をもって戦うべきであるし、そのようにするべくあらゆる布石を打たなくてはならぬ。」
「異存、ございません。」
ラインハルトは一座を見まわした。
「次にわが軍が回廊を突破して彼奴等の領域へなだれ込むときは、彼奴等に城下の盟を誓わせる時だ。その時こそ卿等らが存分に各自の才幹と力量を活かしうる時になるであろう。卿等の
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