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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十九話 艦隊再編成、そして、次の章の幕開けです。
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よ。」
とだけ言ったのだった。二人の前を幾人かの将兵が通り過ぎようとしたので二人の会話は途切れた。将兵たちはいずれも好奇の目を二人に向けてくる。
「でも、これで私は前科持ちになっちゃったわね。軍を辞めることになるかもしれない。」
カロリーネ皇女殿下はぽつりと言った。やめてしまえば、どうなるのだろう。またハイネセンのあの家に戻ってずっと人目を忍ぶ日々が続くのだろうか。そう思うと耐え難い気持ちになるのだった。ただじっと運命の足音を聞いているよりも、動いていたいのだ。
「でも、あなたは私よりもずっと立派です。」
「立派じゃないわ。あの時は我慢することができなかった。子供みたいだけれど、ただ、それだけなのよ。」
カロリーネ皇女殿下とアルフレートは営倉に着いた。カードキーを差し込むと、扉が無機質に音を立てて開いた。カロリーネ皇女殿下はためらわずに中に入った。
「アルフレート。後を・・・・ウィトゲンシュティン中将のこと、お願い。」
無言でうなずいたアルフレートに、一瞬だけカロリーネ皇女殿下は笑いかけた。悲しみと半々にない混ざった道化師のような表情だった。
自由惑星同盟の大敗北については、そこに立ち会った将兵一人一人に様々なドラマがあっただろうが、事態はそれを考慮することなく無機質に進んでいく。アレクサンドル・ビュコック中将は最先任であるため、臨時の派遣軍司令官となり、第十、第十二艦隊と共に防衛陣を敷いた。敵が回廊を出てくるところを一矢報いるためである。
これに対して――。
回廊から同盟軍を駆逐した帝国軍は艦隊の再編成と修理に忙しかった。それに、イゼルローン要塞をいったん所定の位置に戻させなくてはならない。
「この余勢をかって、反徒共の宙域に侵攻し、彼奴等にさらなる打撃を与えてくれん!」
という意見も出なくはなかったが、ラインハルト、そしてbQで参謀総長のイルーナが出撃を禁止した。敵は回廊出口にて確実にこちらを待ち構えている、というのがその根拠であり、さらには、
「我々の使命はあくまでイゼルローン回廊の防衛であり、それが果たされた以上、また新たなる指令が出ていない以上は余計な軍事行動を慎むべきだ。」
と、述べたのである。ラインハルトは攻防戦の結果を帝都オーディンに通信し、その是非を待った。ところが、彼の下にもたらされたのは攻防戦に対する賞賛でも叱責でもなく、もっと別の問題だった。彼はこの話を受けて直ちに麾下の艦隊司令官以上の人間を召集した。
ブリュンヒルトの大会議室には、ロイエンタール、ミッターマイヤーを始めとする諸提督が招集された。
「太陽系に侵入し、地球教徒共を殲滅しに向かったゼークト大将が刺客に襲われたそうだ。」
ラインハルトは麾下を見まわしながら言ったが、その中には悲哀のエッセンスは一滴も入っていな
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