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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十九話 艦隊再編成、そして、次の章の幕開けです。
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ティン中将だった。
「もう、やめなさい!」
彼女の怒声を正面から浴びたのは初めてだった。怒りのエネルギーがカロリーネ皇女殿下の身体を襲った。ビリビリとした衝撃が全身を貫く。その時になってカロリーネ皇女殿下はウィトゲンシュティン中将の怒りがどれだけ凄まじいかを悟った。だが、同時に胸をつかれてもいた。ウィトゲンシュティン中将の両目には涙が一杯にたまっていたからだ。
「死んだ人がこの光景を見たら・・・何というか・・・・!!」
胸を上下させたウィトゲンシュティン中将は双方をにらみすえながら、
「少しは考えられない・・・!?」
かすれた声でそう言ったのである。彼女は息を一つ吸って呼吸を整えると、言葉をつづけた。
「私がこんなことを言う資格はないことは十分に承知しているけれど、あえて言わせてもらえれば『何の為に俺たちは死んでいったんだ?』というでしょう。私にできることは一日も早く艦隊を再編成し、そして皆の仇を取ることと、これ以上私たちの家を潰さないように、家族を不幸にすることがないように善処することよ。」
ウィトゲンシュティン中将はウェルクレネード准将を見おろした。
「あなたは一つだけ間違っているわ。私はもう自分の家のことを優先してなどいない。信じてもらえないならそれで結構よ。私はこの家を、第十三艦隊とその家族を守ることに決めたの。・・・もっとも、それも半分はなしえなくなったわね。これについてはあなたの言う通りよ。」
「・・・・・・・。」
ウェルクレネード准将はじっとウィトゲンシュティン中将を見上げている。血だらけになり、あまりにも痛々しい姿なのに、それでいて「痛い。」と一言も言わないでいる。
不意にズシンという音とともに震動が来た。シャトルが旗艦に到着したのだ。
「エクレール中尉、あなたを一時的に営倉に監禁します。バウムガルデン大尉はエクレール中尉を連行し、その後彼女の職務を引き継ぎなさい。」
「・・・はい。」
腕を抱えている二人のうち一人がアルフレートだということをカロリーネ皇女殿下は初めて知った。そして彼の頬や手には生々しいひっかき傷が残っていた。
* * * * *
「・・・・ごめんね。」
連行されながら、カロリーネ皇女殿下は小声でアルフレートに言った。普通に話すわけにはいかないのだからやむを得ないが、せめてこの一言だけは伝えたかった。
「無茶な人です。あなたは。」
アルフレートがと息を吐いた。
「あの時は銃殺されてもおかしくなかったのですよ。」
そのことについてカロリーネ皇女殿下は全く考慮していなかった。考慮する間もなく、ただ体が前に出ていた。それだけだったのだ。さすがに前世での年下相手に「知りませんでした。」などとは言えず、
「私にだって時には自分を顧みることなく守りたいもの、侵されたくないものがあるの
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