最初の変身!救世主は高校生?(4)
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「なになに?」
「なんだ?」
何事かと思った優奈と光はベランダに出る。ホームルーム間近ともあって教室にいる生徒は多く優奈達同様にベランダに出る者や窓から身を乗り出す者もいた。
するとそこには同じ制服を着た少年が立っていた。
「今日転校してきました【一之瀬 敦志】です!今日からよろしくお願いしまーす!」
大声で自己紹介する転校生、それは新鮮なものでそこにいる全員が物珍しそうにみていた。
「転校生か〜…聞いてた?」
「いや、何にも聞いてない。噂にすらもなってなかったし」
「あの感じだと同い年かな?」
「さぁね、ホームルーム始まるし教室戻ろうぜ」
「そうだね」
転校生、一之瀬敦志の存在を知った優奈と光は一足先に教室へと入っていく。突然、転校生の登場に驚く生徒は多くそれから暫くは転校生の話で持ちきりになっていた。
「うっし、挨拶は完了!」
大々的な挨拶を終えた敦志。普通転校生なら新しい環境に戸惑い、萎縮するイメージだが敦志にはそれは皆無なようだ。
「ん〜じゃま職員室行ってちょちょいと済ませちまうっすかね」
鞄を背負い直し敦志は職員室へと向かう。これから生徒手帳の配布や指紋登録などやることは山積み。敦志本人も少々気乗りしないようだ。
「桐谷さんが好きです。付き合ってください」
「??」
道中人目のつかない通路にて男子生徒と女子生徒がいた。男子生徒は顔を赤らめており、女子生徒は俯いている。
「あの…ごめんなさい。私、あなたの事よく知らないので…」
女子生徒もとい零の出した答えはノーだ。今回で何度目になるか分からない告白だが、想いを告げてくれた人の気持ちを受け入れないと言うのは断る零の気持ちも辛いようだ。
「え、なんで?俺仮面ライダーやってるし少しは知って…くれてるよね?」
「えっと……ごめんなさい。私そういうのよく分からなくて」
告白を何度も受けてきた零だが今回のように引き下がらないのは前例なく、ましてや仮面ライダーであることをブランドにする人と会ったことがない。
それが零を戸惑わせた。
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