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WHITE ALBUM 2 another story ~もう一つのWHITE ALBUM~
本編キャラSS
かずさ生誕祭SS
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掠れた声と涙目の聴き馴染んだ久しぶりの台詞、それに昂った気持ちのせいかこちらも涙が出そうになる
「そうだよ、あの時も今も俺はお前に怒ってる。だけどそれ以上に俺自身に腹が立つ。俺は馬鹿だから、相手の気持ちになんて気づけないから。そして誰かを傷つける.....」
「私だって、悪かったと思ってる。あの時、私が黙っていれば、綺麗にお前たちの前からいなくなれれば・・・・」
「そうじゃないだろ!!それは違う。俺が決め切れなかったから。割り切れなかった自分がいたから。2人とも傷つけた。そしてバラバラになった。」
「おい、北原。どういうとこだ。今、雪菜はどうしてるんだっ!!」
彼女はさっきまでの悲壮な感情とは違い怒りの感情が表れる。
「2年ばかり、俺は雪菜から逃げた。罪悪感からの逃避をし続けた。そして最近になって、俺は覚悟をしてやり直そうとした。
だけど、彼女に拒絶された。」
「雪菜がお前を拒絶するなんて・・・・」
彼女の怒りは治っていた。昔の彼女とは違い感情がすぐ出やすくなっていた。
「そう。俺がまだ冬馬のこと諦め切れてないって見透かされた。」
彼女はハッとして、驚く。
「どうするんだ、これから??」
「わからない。俺は何をして、どうすればいいのか」
「なら、私と一緒に行くか??」
その言葉は、何よりも重い言葉だった。なんなら彼女に軽蔑される方がマシなぐらいに。
「・・・・・」
俺は無言を貫く。
「おい?北原??」
「冬馬、いいや、かずさ。やっぱり俺は雪菜を裏切れない。今の雪菜を救えるのは俺しかいないんだ。」
俺は決断した3年前にはできなかった、成しえなかった選択を。
「そうか・・・お前は雪菜を選んだんだな」
渇いていたはずの彼女の頬に再び雨が流れる。
そして空からは雪が降る。
まるで、あの日の別れを意味するように。
「じゃあ、な」
俺は、別れの挨拶、いいや。もう会うことはないだろう。決別の意味を込めて。
俺は彼女に背を向けて、家へと向かい始めた。
「おい、春希」
彼女の呼びかけに振り向くと彼女はいつの間にか背後にいて、振り向き際の唇に
キスをした。
あの時の別れと変わらない口づけを。
「これは呪いだ、私のことを一生忘れなくさせてやる呪いだ」
「元気でな、甘いものばっか食いすぎるなよ。じゃあな。」
俺はただ親友と別れを交わすかのように去った。
あいつとの距離が遠ざかっていく。
なんだよ、元気でな。って
私の体はその場で崩れ落ちる。
最後の別れがそれかよ。
なぁ、春希。雪菜を幸せにしろよ。
離したくなかった。離れたくなかった。
ずっと大好きだった。だか
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