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WHITE ALBUM 2 another story ~もう一つのWHITE ALBUM~
本編キャラSS
かずさ生誕祭SS
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ちらも謝罪する。
「こちらこそすみません」
私は顔を上げてぶつかった相手の顔を見た。
相手と私は目があった。相手も私も目を逸らさない。
「なんで、お前なんだよ・・・!!」
私だって、その言葉をそっくり返したい。
「なんで、なんでここにいるんだよ・・北原!!」
携帯から聞こえる。
「かずさ?どうしたの?大丈夫なの?ねぇ・・・・かずさ!!」
だけど、私はその声に反応することはできなかった。
会いたくないなんて嘘だ。だけど会わなければよかったとは思う。お互いのために。
俺はぶつかった相手をニ度見してしまった。
なんで、こんなことになるんだよ。
自分自身に腹を立たせる。
俺は雪菜と歩み続けると決めたのに。
もう裏切らないと決めたのに。
「北原!!なんで、なんでお前が・・・!!」
「いいから、とりあえず通話終わらせろよ」
「久しぶりにあって、その態度か。相変わらずちっとも変わらないなお前は」
彼女はぶつくさ言いながら通話を終わらせた。
「で?なんで北原、お前がここにいるんだよ?」
「曜子さんにコンサートに誘われたけど、行けなかったから雰囲気だけ味わいに来たんだ」
なんだよ。『行けなかった』って。
『行かなかった』だけなのに。お前に会わないために行かなかったって言えばいいのに。
なんで嘘をつくんだよ俺。
まだこいつのこと割り切れてないのが明らかじゃないか。
「私の隣の席ってもしかして・・・」
「なんか言ったか?冬馬」
「いや、ただの独り言だ。気にするな」
「そうか。」
少しの間の後、彼女は口を開く。
「そういえば、部長は元気か?あと水沢も、それに早坂、そして・・・・雪菜もさ」
俺は少し黙り込む。
「なあ、北原?返事ぐらいしろよ」
気付いた時は流石に驚いていた彼女も今は冷静に落ち着いた、変わらない口調で話す。
「なんで・・・・・・」
「なんだ?北原?」
「なんで、なんで平然としてられるんだよ!!」
俺は遂に三年間溜め込んでいた感情が溢れでてしまった。
彼女もこの言葉に対して気持ちを露わにする。
「何が、何が平然としてられるだ・・・北原。私がどれだけ苦しかったか、我慢してたか、辛かったか!!この三年間お前のこと忘れたことなんてなかったんだよ!!!忘れられなかったんだよ!!」
彼女の頬には目から流れ落ちた雫がさえさえと流れていた。
俺は彼女の言葉を聞いて呆然とする。
「なんだよそれ、なんでお前は昔からいつも」
結局、あいつも俺もお互いのことを一度たりとも忘れたことはなかったのだ。
「また説教かよ、北原」
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