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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
赤銅の力
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して蒔風がその場を離れていくと、そこら一体も爆発に巻き込まれていく。



「はははははははは!!!アァァアあああアアハハハははははははハハハハハッはっはァぁァッッ!!!」



レジェスが、炎に飲みこまれていく。
その人生の幕を、笑顔で閉じた彼は――――――――――




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爆音

ただそれだけに尽きる。


いまこの封印地の情景は、それのみであった。



世界を破壊する翼人と、それに対応すべくして存在する対翼人兵器。

この程度で済んでいるのは、翼刀が抑え込んでの戦闘をしているからか。




「なんで・・・・あいつはまだ戦ってるんだ・・・・?」


レジェスは死んだ。
機関は壊滅。

ならばなぜ、鉄翼刀は戦うのか。



「楽だからだ。何も考えず、ただ戦えばいいのは」


それに、蒔風が応える。
クラウドが大剣に寄りかかって空を見上げ、一刀が座り込みながら肩を抱え、下を見る。


確かに
何も考えることなく戦い、身体を動かすことは何より楽だろう。

走ってる時にごちゃごちゃ考える陸上選手はいない。
全力で拳を交える時、頼るのは主に直感だ。

死闘を演じているときに、余計なことを考えれば自分が死ぬ。



だから、人は戦う前に覚悟を決める。
ゆえに、人は戦う前に信念を固める。
なので、人は戦う前に誇りを抱く。


その戦いののちに、未練を、後悔を遺さないために。
その三本で、心を支えるのだ。


穢れぬために、誇りを持ち
止まらぬために、信念を貫き
恐怖に負けぬよう、覚悟を決める




だから、この戦いで


「鉄翼刀は・・・・この戦いで終わりにする気だろう・・・」

「そんな!!」



綺堂唯子が、悲痛な声を出す。
しかし、身体は動かない。

無理もない。翼人ですらこの体たらくなのだから。


しかし、その希望を受けて、一人の男が立ち上がる。




「連れ戻すことは出来なくても・・・・・・」


勝ち目がなくても、立たなければならないという


「戦いを、止めにでも行こうか・・・・・」



翼が開く。
希望を乗せて。

銀白の輝きを、放っていく。





しかし







希望は、打ち砕かれる。









「ガァうッ!?」


蒔風が、胸を押さえて倒れる。
上空の煙が晴れ、その中の赤銅が蒔風にΧブレードを向けていた。



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