暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
赤銅の力
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


それに従う、此乃道




此乃道が飛び出していき、念動力をマックスにした拳を突き出して突進していった。

何をされても、拳の力場にゆがめられて本人には当たらないという突貫技だ。
いままでこの攻撃を初見で躱したものはいない。あの翼刀を含めてだ。

恰好の的だと、皆が攻撃して逸らされ、直撃を食らう。




しかし、その猛進が止まった。



「グ・・・ぎ・・・!?」


赤銅まであと一メートル。
もうほとんど同じ場所に立っていると言ってもいい位置で、此乃道の体がそのまま止まっていた。

「こ、この僕が・・・・サイコキネシスで・・・負け・・・・!?うブッ!?」


赤銅はただ見ているだけだ。
だが、彼女から発せられる力場に、此乃道の体は完全に停止していた。


「か・・・は・・・・・・ゥ」


そして、そのまま此乃道は死んだ。
目も閉じることなく、歯も食いしばることなく、拳を突き出して突進したその体勢のまま、心臓を停止させられて死んだ。


その死体はメキメキとボールにされ、ピンポン玉にまで圧縮されて地面に落ちた。
思ったほど、音はしなかった。




「おいおいマジかよ。あっさり過ぎるだろ!!」

それを離れて見ていた司令塔の男。
あまりにも簡単にやられた此乃道に、驚愕しかない。

しかし、次の驚愕に彼の思考は止まる。



「え?」


赤銅が、こちらを見ている。
手を向け、デコピンの形にしている。

いくら上空からだと言っても、この位置はわからないはずだ。
そもそも、いきなり見て此乃道に司令塔がいるとわかるわけが・・・・!!!


ピン


そして、指が弾かれる。

その指先から一閃の光が伸び、司令塔の男の腹部を貫通した。
更にその部分から全身が炭化していって、塵芥となって消滅する。



「ウソだろ・・・・」

その光景に一刀が驚愕と焦燥の色を表し、何とかして立ち上がる。
クラウドを抱えあげるが、とてもじゃないが戦える状態ではない。

「だが・・・だからと行かなくてどうする・・・・!!!」






「ははははははは!!!やはりあの程度の念動力ではだめか!!やはり本命は」


バウッ!!

「翼刀ォ!!!」



蒔風達の目の前から、鉄翼刀が飛び出していった。
いくつもの刃を振り飛ばしながら、赤銅に向かうその姿はやはり兵器と呼べるものか。



赤銅に襲い掛かる刃のすべてが半径二メートル以内に入った瞬間、バラバラと崩れて消滅していく。
そして、強力な力場が翼刀に向かっていき、赤い一閃光が三つ翼刀に伸びた。


その力場をヴァルクヴェインに絡
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ