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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
その名より「一つ」欠けたモノを表す
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ヴェインで弾き飛ばす。


「な、なんでや?・・・・・しかも体力だってあんなに残ってるわけが・・・」

『主はやて、あれを』


はやての疑問に、リィンフォースが翼刀を見るように促した。
見ると、翼刀が走った後に割れた注射器が落ちていた。


『おそらくあれで体力を回復したものかと』

「ホンマかい!?じゃあ・・・・いや、でも・・・・」

だからと言って、音撃が弾かれたのはなんでだ!?


はやてもリィンフォースも、まだその答えを導き出せてはいなかった。




「フンッッ!!」

「ガァッ!!?」


そうしている間にも、響鬼が吹き飛ばされて草むらに消える。
腕だけは出てきているが、その腕の変身が解けているところを見ると、完全に撃破されてしまっているらしい。


周囲には音撃や、その前にあった気力弾での煙が、地面からシュウシュウと上がっている。
その真ん中に翼刀は立ち、肩を短く上下させて呼吸を整えていた。



「ヒビキさんまで・・・・・」

「翼刀!!このバカ、目ェ覚ましなさいよ!!」

「あ、唯子ちゃん!?」



その一面の光景を見て、唯子がはやての腕を振りほどいて飛び降りて行った。
その声に反応して、翼刀が唯子の飛び降りからのキックを腕で逸らすように受けて流す。


地面に着地した唯子は受け身を取り、そのままの勢いで翼刀に向かって拳を振るって攻撃をしていった。
その拳に合わせ、翼刀も拳を振るって正面からぶち当たる。


ゴッ、バァゥッッ!!!



「キャアッ!?」

『くっ!!これほどの衝撃を・・・!?』



ピリピリと大気を振動させたその衝撃は、ユニゾンしていた上空のはやての姿勢を崩すほどの物だった。
そんな衝撃の元になった二人は、それを発しながら拳をぶつけて押し込み続けていた。

一歩も引けば、周囲にばらまかれているこの衝撃分、自分に襲い掛かることを知っているのだ。


しかしそんな拮抗状態は長く続かず、バチィ!とはじけて両者が後退しあう。



翼刀がバックステップで下がり、唯子が地面を滑るように後退した。

弾けた衝撃に翼刀が腕で顔を覆い、それを外す。
その瞬間、唯子が蹴り飛ばしてきた土くれが顔を叩き、視界を遮った。


「くっ・・・」

「貰ったぁ!!」

ズンッッ!!



目を少し細めてしまった翼刀の腹部に、踏み込み足刀をぶちかます唯子。
そしてそのまま全身の軸を捻り、不動衝撃を叩き込む。

が、翼刀はその場でバク宙することでその衝撃を逃がし、二、三回転したのち地面に着地、瞬時に足払いをしてきた。
それを小ジャンプで回避し、右踵落しからの左後ろ踵回し
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