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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
その名より「一つ」欠けたモノを表す
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シュゥゥゥううううううう・・・・・・

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ・・・・・」



焦げたような臭い
地面からシュウシュウと上がる煙


その真ん中に、息を荒くした鉄翼刀は立っていた。





あの瞬間






百代の放った気力弾は、翼刀の圧縮球を消し飛ばして、確実に命中コースの軌道に乗っていた。


しかし、ハクオロに上半身を掴まれた翼刀は両足を上げてその気力弾を脚で挟んだのだ。
そしてそのまま後方のハクオロに流すようにしてブチ当てた。

ハクオロの顔面が爆発で吹き飛び、その巨体が地面を揺らして倒れるころには、すでに翼刀は百代の目の前に到達していた。


「ッ!!!」

「フゥッッ!!!」

シュゴッッ!!


息をのむ百代、抜き手で頸動脈を狙う翼刀。
百代の優れた反射神経でその命中は防げたものの、いかんせん体力がそろそろつきそうだ。


百代の瞬間回復は体の損傷などは瞬時に直すものの、体力までは戻らない。
そもそも彼女の体力自体が異常なほど高いので、そんなこと気にしたこともなかったのだ。

そして、さっきの気力弾。
あれには彼女の気力のほとんどをつぎ込んでいた。


よもやあの一撃を回避されるとは思ってもみなかったのだ。
まさか自分の全力近いパワーを出して、倒れない相手がいるとは。


「ハハッ!!世界は広いなぁ!!」


しかし、それでも百代は楽しそうである。
最後に倒れない程度の体力しか残していないので、身体はふらついているが。



だが、それは翼刀も変わらない。

あんな威力の気力弾を挟んで流したのだ。
一歩踏み出すごとに肉離れを起こしそうだし、走り出そうものなら膝が笑って倒れてしまうだろう。



だから、頸動脈を狙った抜き手でも、そのまま地面につんのめてしまっていた。
しかし、それは脚に限った話であり

ダンッッ、ブォウッ!!

「(ゴッ!!)うォッ!!!」

腕に関しては、そうでもない。


「カポエイラか!!また渋いもん持ってくるじゃないか!!」



逆立ち状態になって、翼刀が百代に蹴りを打ち放っていく。

翼刀は脚に力を入れていない。回転による遠心力を用いているだけだ。
しかし鞭のようにしなるその蹴りは、重く鋭く、彼女の体を叩いていく。


そこに


「ハァァアアあああ!!」

音撃打

「ダぁッッ!!」

灼熱大砲


ドドンッッ、ジュゴゥッッ!!



真上から図太い音撃での砲撃が襲い掛かり、翼刀をズゴンッ!!と叩きつけた。


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