第四章 RE:BIRTH
覚悟無き刃 弾ける閃光
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。だから、儂はこうして「裏口」を作った」
「裏口・・・ですか」
「左様。表向きのあちらから開かれる封印を、こちらから封じる」
「それで防げるんですか?」
「いや・・・裏門はやはり裏門。正門が開けば、こちらからの封印はあまり意味を成すまい」
「じゃあ・・・」
「だが、それでもやれることはすべてやらねばならん」
卑弥呼は、自らの拳を握って強く答える。
もし意味がなくとも自分はやらねばならないのだと。
それが、あの大戦で唯一生き残った、自分の勤めであると。
「ここにアクセスする間、儂の体は無防備になる。その守りを任せたい」
そうして、卑弥呼は裏門内に精神を流し込んで作業を始めたのだ。
全てを、この竜騎士に託して。
そして今、彼の前に敵が現れてきた。
ブースターから雷と炎が吹き出し、魔力光の粒子が周囲を覆う。
「来い!!」
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翼刀の球が放たれ、百代がそれに合わせて拳を前に突き出していく。
百代の拳からズっ、と気光弾が抜き出て、圧縮球に向かって突っ込んでいく。
「神域!!」
それが命中する瞬間の一歩手前、羽入が能力を解放、世界が灰色になって時が止まる。
彼女の認識したもの以外は。
認識したのは、有利、ハクオロの二人。
彼らの時は動いている。
裕理が止まった時の中進んでいき、翼刀の圧縮球の前に八衢の波長を張り巡らせていく。
相手の能力を打ち消していくその能力は、彼の身体から出た瞬間に動きを止める。
そして、ハクオロが羽入とタイミングを合わせて巨大化、ウィツァルネミテアとなって翼刀を押しつぶしたところで時が戻った。
「ッァあっ!!!」
長らく息継ぎをしていなかったかのように羽入が息を吐きだし、周囲の世界が元に戻る。
圧縮球の前に張られた波長で、弾の圧縮が緩められてその威力の半分を殺される。
「!? !!??」
目の前のその光景に驚愕する翼刀だが直後、自分を抑えつけるハクオロに再び驚愕する。
当然だろう。
さっきまでいもしなかった巨大な化け物が、いきなり自分を背後から捕まえているのだから。
「ッッ!!!!」
『彼女のものには劣るが、この状態の私にも再生能力がある。このまま共にぶつけさせてもらうぞ!!』
ガッァッ!!と翼刀の目の前にさし迫る光弾。
そして、一面の景色がその光で真っ白に染められていき・・・・・・
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