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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
砲撃戦艦
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が杖と夜天の書を持ち立ち上がった。
リィンフォースとユニゾンし、すでに甲冑や髪の色は変わっている。


直後、瞬風の表面をはやての魔力が包み込み、その外壁の状態を固定した。



「これは・・・・!!」

「こ、これならまだ動けるはずやで!!」

「感謝します、騎士はやて!!」

ゴォウ!!!



その対応にセイバーが感謝しながら、思いっ切り操縦桿を引き上げ、左に振った。

そうすることで砲撃の本流から逃れ、方向を改めて目的地に進む。



「砲撃の方向は!?」

「依然十時の方向から!!変わってない!!」

「これだけ動いてまだ変わらないのかよ!?」



あれだけの動きをして、さらに先に進んでいるというのに相手からの砲撃の方向が変わらない。

それはつまり、相手との距離を如実に物語っていた。



「目的地の確認を!!」

「右にずれてる!!砲撃の反対側だ!!」

「勘弁願いますよまったく!!」


ぐるぐると回転しながら、砲撃の周囲を回って反対側に向かう瞬風。
うまく回避し、先に進む――――が


「ジュウジに来ます!!!」

「十時?今はそっちからじゃ・・・」

「違います!!十字です!!!」

「そっち!?」



蒔風が前方だけでなく、左右後方のモニターも展開させ、それを確認した。
砲撃がまさに上から見て十字、左右前後四方向から一斉に迫り、艦体を貫こうと襲い掛かってきている。


「左右、砲撃発射!!セイバー、沈みこめ!!」

「了解!!」

ドドドドドドンッッ!!!



蒔風の号令と共に瞬風の左右の壁に装備された砲撃が放たれ、まず左右の砲撃を撃退した。
その砲撃と共に瞬風は沈み込み、ちょうど真上から爆発の余波がビリビリと機体を叩く。


「進め進め!!まだ来る!!」

「ォおオオオオオオ!!!!」


そしてその爆炎の中から、前後方から来ていた砲撃が飛び出して来、さらに瞬風を追い回してきた。

セイバーが沈んでいく瞬風の操縦桿を半ば無理やり引き上げて行き、艦首を上げて全力前進する。


「ミサイル発射!!」

ボボボボボボンッッ!!



そして瞬風の背中から真上に向かって数十発のミサイルが飛び出していき、それが蛇のように軌道を変えて、砲撃に向かって突っ込んでいった。

着弾し、凄まじい爆発の衝撃が瞬風を叩き、前進する機体を押し込んでいく。



「よし、加速だ!!!」

「動力最大出力!!」


カチカチと手元や頭上のボタンを操作し、その域を一気に抜け出す瞬風。


しかし、だからと言って砲撃の嵐から逃れきれるものではない。


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