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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
YO・KU・TO
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ノが必要だと。


そして、その実験は我々に引き継がれ、完成しようとしている。





先祖は再びクローンを作り出すことは不可能だと判断した。
そして、あの翼人に対抗するには、まっとうな力ではダメだと。

優れた「渡航者」が必要だ。
しかも、翼人の力を封じることができるほどの、強力な渡航者が。

我々の先祖は再び探した。
そして、ついに一人の青年を見つけた。

その人物も、名をヨクトと言ったらしい(どう書くかはわからないが)


先祖は即座にその青年を連れてきて、実験した。
翼人のデータはある。それに対抗できるように肉体を改造するだけだ。

我々の「改造」は、身体に機械を埋め込んだりなどというそんな前時代的な技術ではない。
もっともっと根本から変えていくものだ。時にそれは魔術や魔法と呼ばれたらしいが、分類などは然したる問題ではない。

さて、そして最初の被験者だが、一秒と持たずに死んだ。
投薬した瞬間、身体が崩壊したのだ。

先祖は落胆した。
また渡航者を探さなければ。



渡航者の能力は転生する。
魂とは別に別れてしまい、能力のみ(魂と実際あまり変わらない)での転生なので、探すのにはまた数年を要した。

そして、そうして検体を探しては実験していくごとに、先祖は手ごたえを感じ、着実に進歩していっていた。


最初は一秒と持たなかった検体も、二千を数える頃には十秒持つようになった。
そして一万を超えてようやく十分。十万で二十四時間の活動も成功。

先祖の実験で伸びる時間は回を重ねるごとに大きくなる率が上がっていた。


しかし、ここで今度は精神が耐えられなくなった。
肉体の方はほぼクリアしていたのに、ここでまた障害だ。


だが先祖はあきらめなかった。
渡航者の魂に魔術的な施しをし、精神面も回を重ねるごと強くしていった。

その実験の途中、まさかの事態が起こった。

なんとその中に、あの神剣・ヴァルクヴェインの保有者が現れたのだ。
我々の実態を知って暴れだしたが、種類は違えど四剣のデータは持っていた。抑える事はそう難しくなかった。

そしてそれからは能力が転生する度にそれの保有者になるよう術式を施した。


あの翼人も四剣の保有者なのだから、こちらもそうであっていけないわけがない。

能力の転生先を察知する技術もでき、我々の実験はどんどん捗(はかど)って行っていた。最初は転生するたびに十年は月日を費やしていたのが、今ではその日のうちにわかったのだから。
とはいっても、その検体の身体がある程度出来上がるまでは何もいじれない。
しかし、事前に準備をすることができる。

その人物のデータを集めておけば、実験がスムーズになる。

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