第四章 RE:BIRTH
断罪
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
------------------------------------------------------------
そして、その翼刀の目の前に唯子が着地した。
上空では唯子を運んできたなのはがその様子を見守っている。
翼刀の顔が一瞬止まった。
しかし、直後にそれが激痛に歪み、雄たけびを上げる。
「翼刀・・・・」
彼はこうなる人物ではない。
きっと自分たちを守るために、身を挺してこうなったのだ。
「ごめん」
嗚呼、皆を救いたくて、貴方はこうなってしまった。
悪しき生物兵器へと変えられてしまった。
「私が、弱かったから・・・・・!!!」
だから、貴方を救うのは私だ。
私も助けられなかった。無駄だった。
あの街はなくなってしまった。
でも、もしその「無駄」に何か意味があるとしたら!!!
「それは、今この時のために!!!」
ギュアァッッ!!!!!
束縛された翼刀の身体に向け、拳を思い切り振りかぶって
「貴方が辛かったことも、背負ってしまった罪も、全部全部、私も一緒に!!!」
つまりは、断罪
それは、貴方の。そして、何よりも私自身の
「パニッシャァアーーーーー!!!!!」
ブンッ!
「パンチ!!!!」
ガッゴォァゥ!!!!!!
「グァアッ!!!」
そのパンチが翼刀の胸に命中し、ありあまった衝撃が周囲の砂を弾き飛ばし、大地に亀裂を入れた。
先の声は反対側、翼刀の背面に張り付いていた響鬼とディケイドの物だ。
「唯子ちゃん!!!」
その振動を肌でビリビリと感じながら、なのはが叫ぶ。
あの拳を打ち込んで、本人も無事かどうか。
だがその砂煙が晴れた時、唯子の右腕が見えた。
高く空に向かって、突き上げられている拳だ。
翼刀の体はぐったりと地面に倒れており、出血もひどい。
何よりあの一撃のダメージが大きいのだろう。
「何をどうやったらあんな威力が出るんだ?・・・・・」
ブンブンと手を振って無事を表す唯子を見て、半ば呆れ気味につぶやく蒔風。
しかし、その顔が直後硬直した。
「唯子ォ!!後ろだァ!!!」
「え?」
蒔風の叫びと同時に唯子が振り返り、それとまた同時に唯子と翼刀の間に一人の男が飛び降りてきた。
即座に唯子が振り向きざまに裏拳を放ち、それを男がしゃがんで回避、翼刀の後ろ襟をつかんで足払いしながら飛びのいた。
唯子は足払いを
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ