第四章 RE:BIRTH
悪い子登場
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て「よしよしわかったよ」といった感じで懐をまさぐって、そこからこの世界の紙幣を取り出して彼らの目の前に見せつけた。
「お、けっこー持ってんじゃん」
「ところで、君らはホントに門番なの?」
「・・・・・・ぎゃっはっはっは!!そんなわけねぇだろ。ッバーカ!!」
そういって蒔風の手から紙幣を掻っ攫おうとするリーダー格。
が、その手は空を切る。
「だったら君らはただのカツアゲってわけだ」
「おい、それ寄こせよ」
蒔風がひょい、とリーダー格の手を回避し、紙幣を握らせない。
それに対し、蒔風が笑顔のままでこう言った。
「おいおいぃ・・・お金がほしいんだろ?恵んで欲しぃんだろ?だったら物乞いみたいにくださいって言えよ」
超ドSだった。
にやにやと笑いながら、蒔風が言葉を続ける。
「俺はお金を上げる側。お前らはもらう側。お金貰うんだからぁ、くださいって頭下げろよぉ。どうしたの?欲しいんだろ?哀れにも働くだけの能力がないからこうやってもらうことしかできないんだろ?ほらほらほらぁ、人に頼むときには態度ってものがあるだろぉ?」
「でた。ドSモード」
完全に上から目線で、口だけがにんまりと笑う蒔風は悪役にしか見えないほどに悪い顔をしていた。
悪い奴である。
それに対しヤンキーたちは、少しずつボルテージが上がっているようでナイフのグリップを握る手に力が入り、銃口を蒔風に向け始めた。
と、そのタイミングで蒔風がポイ、と紙幣を投げた。
パラパラと蒔風とヤンキーの間に紙幣が落ち、それをヤンキーたちは拾い始めた。
が、膝をついてそれに手を伸ばすと、ワイヤーでもついているのか、蒔風の手に紙幣が戻っていく。
そして
「プ、プフー!そこまで這いつくばってお金が欲しいんですかー?プフー!!!」
噴き出した。
口に手を当て、目に涙をためながら。
「て、テメェ!!アゴッ!?」
リーダー格が青筋を立てて、立ち上がって蒔風に掴みかかろうとする。
しかし、その行動は立ち上がったところで止まってしまった。
「おいガキ。調子のンなよ?」
それは、蒔風が銃をリーダー格の口内に、ゴツイ銃身を咥えこませたからだ。
銃口は44口径というハンドガンとしては大きい方。
「お、これが口に入るなんて、君は大きな口してるねー♪」
「あ、あが・・・・」
「俺はともかく、俺の仲間にちょっかい出すなよ。ゲスなこと考えてんじゃねェバカ」
「は、はひ」
「うし、行ってよし」
その一言で蒔風が銃を降ろした。
それを見た銃を持った二人や、残りの一人が突っかかろうとするがリーダー格がそれを止めて手
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