第四章 RE:BIRTH
悪い子登場
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ライフルを掛け、残り二人は豚でも解体するのかというほど大きなコンパットナイフをちらつかせていた。
そして、その真ん中にいた蒔風に向かってこんなことを言ってきた。
「俺たちゃここの門番でよ。通りたきゃ賃金置いてきな」
明らかなからみである。
当然、彼らも門番などではない。
しかし
「あ、そうですか。いくらですか?」
蒔風は律儀にそんなことを聞いた。
その言葉に「え!?」となるフェイトとランサーだが、蒔風は至極普通だ。
まあ当然と言えば当然だ。
多くの世界をめぐり、戦ってきた彼だが、こんな地域に足を踏み入れるのは初めてである。
“No name”であった彼の世界では、こんな争い事はテレビの中か、小説、漫画の中だけだったし。
だから「ま、現実ならこんな門番もいるのかな」と変に理解してしまったということ。
一方、蒔風の質問にぎゃははと笑いながら、男が応えた。
「そうだな。まず持ってる金目の物は全部出してもらおうか」
「普通に現金しかないが?」
「じゃあそれ全部だしな」
「あとそっちの女もよこしな」
金を要求し、さらにフェイトにまで目を付けてくるあたりは予想通りというかなんというか。
欲望に忠実な奴らである。
「見ろよ。でけぇ乳だぜ」
「顔も最高だ。いじめたくなってくるぜェ」
銃に肘を乗せ、それを持った二人がそんなことをコソコソと話している。
それをきいてフェイトが胸を押さえて真っ赤になるが、蒔風が肩にポン、と手を置いて気にすんなと言う。
「まあ君たち待ちたまえ。とりあえずフェイトをいじめたくなる気持ちもわかるが待つんだ」
「わかるんだ!?」
そんなことを言う蒔風にフェイトがえぇ〜!?という顔をするが、まあ冗談だよね?と思い直してランサーの方を向く。
ランサーは見事なフェイトの胸に向かってサムズアップしていた。
フェイトは強く生きようと心に誓った。
「だがまあ、金はともかくこの人は上げられないな」
「あん?何お前逆らうの?」
「やられちゃう?やられたいの?」
「まあ渡してもぶっ殺しでしたけど!!」
やっぱり・・・・という顔をして、フェイトとランサーがどうしようもない顔をしてヤンキーを眺める。
だが、蒔風は少し顎に手を当てて考え、直後に聞いた。
「うん、で?いくら払えばいいのかな?」
「あ!?だから全部出せっつってんだろぉが!!」
蒔風の全くビビらない態度にイラついたのか、ヤンキーが大声を上げて喚きだした。
しかし「うわー!テンプレ通りだー!!」とか言って楽しむ蒔風。
そし
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