第四章 RE:BIRTH
街・捕縛
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ようとする。
しかし
「ンギギギギギギギギギ・・・・・・!!!」
全く揺らがない。
おもいっきり蹴ってみるが、ビィーン!というだけで折れもしない。
はてな?と思う蒔風だが「何か特殊な金属でできているのか」とでも考え、今度は壁に向かった。
横の壁の材質は普通に岩だ。
まあその中に鉄板でも仕込まれていたら少し大変そうだが・・・・
「ラァッっ!!」
ゴンッッ!
そこを思い切り殴り、そんな重い音がした。
無論、壁は崩れていない。
かわりに、蒔風の方が痛みに拳を押さえていた。
「ノぉォォォオオオオオオ・・・・・・いってぇ・・・・なんだこれ、ただの岩じゃないのか?」
手をプラプラさせて、蒔風が壁に手をやるが、特に何かを混ぜてあるようには見えない。
ただの岩だ。
「ただの岩・・・?なんでこんな程度崩せないん・・・・?」
と、そこで蒔風が、なんで気づかなかったのだろうか、自分の手首につけられている白いブレスレットのようなものに気付いた。
そして、それは・・・・・
「力が抑え込まれている?」
彼の翼人の力を抑え込んでいた。
ためしに開翼でもしてみようとするもの、一気に力が変な方向に流れて発散されてしまいできない。
「開翼できない!?なんだこれ・・・?」
翼人の力がなければ、彼はただの“No name”の人間と変わらない。
こうして岩も崩せなければ、一撃で研究員をのすこともできないのだ。
そういやコイツ気絶させんのにも手間取ったしなぁ・・・・・とそんなことを考えながら、蒔風がどうしたもんかと腰に手を当てる。
そうして三十秒、蒔風が思い出したようにパッ、と手を振った。
するとその腰、背中、脇、腕に、彼の専用剣たる十五天帝が現れてきた。
翼人の力と剣の力は別物、ということをここにきて思い出したのだ。
しかし
「重ッ!」
獅子天麟を振り上げようとして、蒔風が「よっこいしょ」という感じになる。
とても戦闘に使用できるとは思えない。
そもそも、展開させた時点で足腰にキている。
そう。
剣は所有、使用できても、扱いきれるかは別だった。
しかし、それだけでも十分だろう。
「せいりゅ〜」
「は」
蒔風には使役獣がいる。
そのうちの一体、青龍を呼び出し、青龍刀で手首のブレスレットを斬ってもらう。
カラン、という軽い音を立てて、それが落ちた。
「・・・・翼人の力を・・・・抑え込むとは・・・・こいつら・・・・何者なのでしょう・・・・?」
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