0049話『提督と榛名の問題』
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言って明石と夕張は安心する溜息をついていた。
「それじゃ明石に夕張。他にはなにか方法はないのか…?」
「無くはないですけどそれも危険なものです。最悪提督の魂も無くなってしまうかもしれないものですからこの方法はお教えできません」
「あるにはあるんだな…?」
「はい。ですが私達も含めて提督という存在は私達の支柱です。ですから危険な策に乗らせるわけにはいきません。
ですからもっと安全で、かつ二人とも別々に生きられる方法を夕張ちゃんと模索してみようと思います」
「頼めるか…?」
「お任せください」
そう言って明石は親指を立ててくれた。
こういう時の明石は頼りになるから安心できるものなのかもしれない。
私も私で案があったら話していこうという話で今回の相談は幕を閉じた。
そして工廠を後にして、
《提督…榛名は少し不安なんです。もしもですよ? 提督と私が無事に分離できたとします。
でもそしたら提督は戦う術を無くしてしまうかもしれないからです。
そんな時にまたこの間の大規模作戦の時のように出撃しろと言われてしまったら、榛名はもう提督と一緒に戦えないから提督が危険に晒される頻度が上がってしまいます。
そんな事になってしまったら分離できたことを後悔してしまうかもしれません…》
「そこまで私の事を考えていてくれたんだな。嬉しいよ榛名。
大丈夫…その時は柳葉大将を通じてもう戦えなくなったって大本営に報告するから」
《本当ですね? 約束してください。もう、あの時のように提督が大破してしまう光景は榛名は見たくありません…》
それで思い出しているのだろう、北方水姫の攻撃で大破してしまった私の姿を。
そしてその時になにもできなかった榛名はとても後悔をしたのだろうと…。
「大丈夫…。きっと榛名の事を悲しませることはしないから」
《約束しましたからね?》
「ああ…」
そう約束しながらも私達は執務室へと歩いていくのであった。
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