黒衣を狙いし紅の剣製 02
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点があるとすれば瞳の色だ。セイは青色だがこの子は金色をしている。
この子の名前はアルトリア。
最初はセイグリッドオルタという名称だったのだが、元々これはコンセプトのような意味合いで付けられたものであり、またセイの希望とジャンヌと同時期の開発だったこともあって人らしい名前に変えたのだ。
ちなみに何故セイがかつての自分と似た姿にしてほしかったというと、なのはやヴィヴィオを見て思うところがあったからだろう。精神的に成熟したせいかこれを言うと否定するが、恥ずかしそうにするあたり間違いないと思う。
まあ……信念や考え方の部分はセイに似ているけど、口調とかは尊大な感じなわけだが。セイの別ベクトルの性格や性能にしようとした結果であり、また口が悪いのも人間らしいと言えば人間らしい。なので気にしている者はこれといっていない。
「アルトリアさん、まずは挨拶をするべきです。それにマイスターはアルトリアさんのマスターではないはず」
「ふん、確かにこいつは正式な私のマスターではない。だが私の元になったあやつのマスターであり、私を使う資格は有している。それに私のデータを取るのは現状ではほとんどこいつだ。ならば別にマスターと呼んでも問題はあるまい」
まあ俺はアルトリアのテストマスターなので言い分としては筋は通るし、俺としてもマスターでもマイスターでも好きに呼んでくれて構わないのだが。
ただアルトリアはセイとは違って俺以外にもユニゾンできる者は多い。試作型でもあるセイは俺のデータを元に作られたので汎用性に欠けるわけだが、次世代型を目指したアルトリアはそのへんがある程度改善されているのだ。
「そういう問題ではない気がするのですが。私達にとってマスターは代替わりや指示がなければひとりのはず。仮の使用者をマスターと呼ぶのはいかがなものかと」
「それは貴様の考えだろう。誰もが一緒の考えだと思うな。私は私の考えに基づいて行動する。貴様にとやかく言われる筋合いはない」
「まあ……それもそうですね」
相手の考えもすんなりと受け入れられるのはジャンヌの良いところだろう。まあ受け入れられない場合もあるのでそのときは激突してしまうが。真面目で素直、それでいて稼働時間が短いだけに抱いた疑問は全て口にしてしまいがちだし。
「ところで……ユーリはさっきから何を笑ってるんだ?」
「いえ……この子達を見てるとセイ達に似てるなって思いまして。まあアルトリアはセイと違ってショウさんのことを独り占めしたいタイプみたいですけど」
「な、何を言っておるのだ貴様は。べ、別に私はこやつを独り占めしたいとは思っておらん! って、えぇい何をする。頬を摺り寄せてくるな!」
「もう恥ずかしがちゃって。可愛いですねアルトリアは」
ユーリはアルトリアの製作者のひとりなので
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