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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第571話】
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「じゃあ、頂きます」
「えぇ。 ……お口に合いますでしょうか……」
味見はしたとは思うが、セシリアの表情は不安の色が見えた。
箸でハンバーグを切り分け、ソースを少しかける。
それを一口頬張り、咀嚼すると口一杯に肉汁が広がる。
表面は確かに焦げているのだが味に関しては美味しく、問題なかった。
「ど、どうでしょうか……?」
祈るように胸の前で手を組むセシリア。
「美味しいぞ? 確かに焦げはあるが、一流料理人目指すとかじゃなければ、愛情さえあれば問題ないさこれがな」
「良かったですわ♪ ……愛情なら、いっぱい注いでいますもの。 誰にも負けませんわよ♪」
眩しい笑顔を見せたセシリアは、俺の向かい側に座る。
「セシリアは食べないのか?」
「後で食べますわよ? 貴方が美味しそうに食べていただけてるのがわたくしにとっては一番嬉しいですもの♪」
訊いてるとそれだけで顔が赤くなりそうだ。
人参、白ご飯と食べる俺をニコニコ笑顔で見つめるセシリア。
「そういや、学食カフェなのに誰もいないな」
「えぇ。 カフェに居る職員さんはお休みですもの。 とはいえテーブル等は開放されてますので食事をするのに困ることはありませんわ」
職員もそうだが生徒がいない――まあここは少しグラウンドから離れてるから可能な限りはリラクゼーション・エリアかグラウンド辺りなのだろう。
「まあセシリアと二人っきりってのも嫌いじゃないしな」
「あ……。 わたくしも、ですわよ?」
ポッと頬を桜色に染めるセシリア。
いつまでも初々しい反応は可愛く見える。
二口、三口とハンバーグを食べていく――それを幸せそうに眺めるセシリア。
だがここで携帯が震える、バイブレータ機能が作動した。
着信ではなくメールだった。
「……そろそろ時間か」
「え? ……もう、時間ですの?」
表情に陰りを見せるセシリア。
俺は椅子から立ち上がり、セシリアの隣へ行くとそのまま立ち上がらせるとそのまま抱き締めた。
「ひ、ヒルト……さん?」
「ん、何だかセシリアが寂しそうに見えてな」
「……うふふ、少しだけですわよ。 ……今は、貴方が抱き締めてくれましたもの」
背中に腕を回し、胸板に顔を埋めたセシリア。
そして、上顎を上げて瞼を閉じる――俺はそっとセシリアに口付けを交わした。
「……やはり良いですわね、キスって……」
指で唇をなぞるセシリア――最後にもう一度、セシリアから口付けされ、俺は次の相手の元に向かった。
「……うふふ」
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