第五章
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「そちらもね」
「そうでしょ、美味しいでしょ」
「本当にまた食べたいわ」
こうも言うのだった。
「是非ね」
「そうなのね」
「また給食に出るわよね」
「出るわよ」
「それでスーパーとかお店にもよね」
「一杯あるわ」
「それじゃあね」
にこりとしてだ、カレンは由実奈に言った。
「これからも食べていくわね」
「じゃあカレンが食べたいならね」
「食べるわ」
是非にという言葉だった。
「そうさせてもらうわ」
「そうしてね」
「ええ、そもそもね」
「そもそもって?」
「日本って食べもの美味しくて」
カレンは由実奈にこうも言った。
「しかもヘルシーね」
「ひょっとして」
「よくイギリスって言われてるでしょ」
「食べものはって」
「一回来たらわかるから」
笑ってだ、カレンは由実奈に言うのだった。
「いや、本当にね」
「あの話本当だったのね」
イギリスの料理は酷い、その話がだ。
「そんなに酷い」
「日本に来て実感したわ」
カレンにしてもというのだ。
「日本のお料理を食べてからね」
「そんなに酷いのね」
「味もだしメニューも少ないし」
そちらも問題だというのだ。
「だからね」
「一回来てみれば」
「そう、わかるから」
このことがというのだ。
「来てみればね」
「わざわざまずいもの食べに行くのも」
「私スコットランド生まれだけれど」
カレンはその生まれも話した。
「景色は奇麗よ」
「そうなの」
「ネッシーもいるし」
「ああ、あの恐竜?」
「恐竜かどうかは不明だけれどね」
「ネッシーって本当にいるの?」
このことからだ、由実奈はカレンに尋ねた。
「そもそも」
「いると思うわよ」
「有名な写真インチキって聞いたけれど」
「あの写真以外の写真も一杯あるし目撃例は本当にあるから」
「そうなの」
「グーグルでの衛星写真もあるしね」
これは実際にある。
「だからいるんじゃない?ただね」
「恐竜かどうかはなのね」
「わからないわよ」
最も言われているこの説はどうかわからないというのだ。
「それはね」
「そうなのね」
「まあとにかく食べものも景色もね」
そのどちらもというのだ。
「来てみればわかるから」
「景色はともかく食べものは林檎だけでいいわ」
少し苦笑いになってだ、由実奈はカレンに答えた。
「緑の林檎だけね」
「それは日本でも食べられるでしょ」
「日本だと林檎は赤でしょ」
「あら、だからなのね」
「そちらにさせてもらうわ」
笑ってカレンに返した、そのうえで二人で今度はイギリスと日本のことをさらに話していった。それも楽しく。
赤い林檎 完
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