空の王者、笑う者を壊す
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「さあどんどん作るから食ってくれ!秋刀魚のフルコース!!」
「いやぁ本当にうめえな!おめえの料理最高だ!!」
「なんで酒のうめえ日だ!最高だ、ガッハハハハ!!!」
日も落ち夜になってからクリケットの家の中では夢を追い求める者同士の宴会が行われていた。ショウジョウの部下達が釣ってきた大量の秋刀魚、それをサンジが調理し仕上げた大量の料理を頬張りながら心晴れやかに酒を飲み交わし宴会を行っている。上機嫌に酒を煽りながら歌うクリケットにウソップにタバスコを食べさせられて怒るマシラ、ゾロと肩を組みながら飲み比べをするショウジョウと兎に角賑やかな空間が出来上がっている。
「おう姉ちゃん、こっち座れよ!」
「てめぇナミさんとビビちゃんを口説こうなんて100年早ぇぞ!!」
「あはは、さあクリケットさんお注ぎしますよ」
「すまねえな!いやぁ美人に注がれる酒はうめえな!!」
ビビに酒を注がれて更に上機嫌になっているクリケットは秋刀魚料理の皿を一つ一気に空にすると壁に寄り掛かりながら静かにお酒と料理を食べているロビンへと目がいった、彼女は今ノーランドが書いた航海日誌を読んでいる、そして最後のページに行きついた時クリケットはこう言った。
―――髑髏の右目に、黄金を見た。
その言葉に全員の眼がクリケットへと注がれた。
「涙で滲んだ文章が書き残された最後のページ、『髑髏の右目に、黄金を見た』その日にノーランドは処刑された。髑髏の右目、その言葉の意味は此処に来ても解らなかった、それは嘗ての都市の名か。それとも死に逝く己への暗示か、その後に続く空白のページは何も応えず語らない、だから俺たちは潜りのさ、夢を見るのさ海底に!!!」
「おおっ〜そうだ〜!」
「ロマン最高だぜ!!」
「俺達は飛ぶぞ〜!!」
『おっ〜!!』
酒も回りクリケットの機嫌も終始良い。ノーランドを嫌っているといっていると言っていた彼の口から次々出てくるのはまるで先祖の事を敬愛しているかのような言葉ばかり、心の奥底ではノーランドの事を好いているのかもしれない。そしてクリケットはノーランドがこのジャヤに付いた時の事を語る。
―――この島に到着し耳にしたのは、森から聞こえて来る奇妙な鳥の鳴き声とそれは大きな、大きな金の音だ。黄金からなるその金の値は何処までも、何処までも鳴り響き、あたかも過去の都市の繁栄を誇示するかのようでもあった。広い海の長い時間に咲く文明の儚きによせて、高々数十年全てを知るように語る我らには、それは余りにも重く言葉を詰まらせる。我らは暫しその金の音に立ち尽した―――
体験を書き綴った文章を言葉にして言い放つクリケットに皆は思わず聞き言った、何ともロマンと夢に溢れながらもその時の感動を表すかのような文章。思わず興奮の声が上が
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