空の王者、笑う者を壊す
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「ひし形のおっさん……!?」
「マシラァッ?お、おい何があったんだしっかりしろぉ!?!」
「ショウジョウ!?おいお前何があったんだ!?」
そこに居たのは全身に傷を負い血を噴出し地面に倒れ付しているクリケット達の姿だった、仮にも2300万と3600万ベリーの懸賞金が掛けられているマシラとショウジョウ、そしてそれらの上のボスとして立っている筈のクリケットを此処まで痛めつけられているという異常事態にルフィ達は驚き混乱してしまった。そしてメリー号が大破に近い状態にされていた、本当に何があったのか……。
「す、すまねえ……お前ら、俺達が居ながら情けねえ……!!だが、安心しろ、お前らは俺達がちゃんと空へ……!!」
「おっさん、一体何があったのか話せよ!!おっさん達はなんでこんな事になってんだよ!!?」
「……良いんだ気にするな」
頑なに話そうとしないクリケットに戸惑いを隠せない皆だったがクリケットの家から見せてもらったはずの金塊が無くなっているのに加えて宮殿の絵が掛かれた板の裏側には何かのマークが記されていた。それは昼間ルフィ達に喧嘩を打ってきた海賊、ベラミーのマークだった。それを見た時ルフィは静かに怒りを燃やした。
「……なあロビン、海岸走って行ったら町に着くか?」
「ええ着くわよ」
「ルフィ、俺が送ろう。走るより遥かに早い」
「悪いけど頼む」
歩き出すルフィとレウスをクリケットは止めようとするが二人は止まらない、許せない。二人の心中にあるのはそれだけ。クリケットの金塊は決して奪ってのではない、病に倒れるほど海に潜り続け漸く見つけた結晶なのだ。そしてこの人達は自分たちの航海を手伝ってくれると言ってくれた恩人である、それを傷つけ力尽くで奪ったような奴らを唯では済ませない。
「朝までには戻る」
「行くぞ……」
リオレウスへと姿を変え高々と吠えるその背中に飛び乗るルフィ、ゆっくりと身体を持ち上げながら羽ばたき空へと舞い上がって行く姿をクリケットは複雑そうな表情で見つめた。レウスが何か空を飛べるような能力を持っているのはルフィ達の言葉から推測していた、だがこのような能力とは予想外だった。
暗がりが支配するモックタウン、立ち並ぶ建物からは光が漏れ頼りなく夜の帳を照らしている。たった30分で到着したレウスの背中の上でルフィは立ち上がりながら町を見下ろした、町中にベラミーの姿は無い、どうやら何処かの建物内に居るようだ。一番高い建物の上にルフィと共に降りつつ、ルフィは思いっきり息を吸い込み叫んだ。
「ベラミィィィィィイ!!!!何処だぁぁぁぁぁぁっ!!!!出てこぉぉぉおおい!!!!!」
月を背中に見下ろす荒くれ者共の街は酷く小さく見える、小さく見える町の酒場から多くの人が出てきた。その中に右目に傷があり青いコー
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