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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第四十二話 予感
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ちらを誘引することで殲滅することを計った……。
背筋が凍った。反乱軍との戦いはこれから烈しさを増すだろう。彼、ヴァレンシュタインが苛烈なものにする。そして宇宙は流血に朱く染まるだろう……。
「ミューゼル少将」
「?」
考えに耽っているとリューネブルクがこちらを心配そうな顔で見ていた。
「済まない、ちょっと考え事をしていた」
「そうか……、クレメンツ准将を呼んではどうだ?」
「呼ぶ? この元帥府にか?」
俺の言葉にリューネブルクが頷いた。
「ヴァレンシュタインの事を良く知っているというのも有るが、この元帥府は陸戦隊の人間が主だ。彼を呼べば卿の相談相手にもなってくれるだろう。士官学校の教官でもあったのだ、呼ぶだけの価値はあると思う」
「……なるほど」
確かにそうだ、此処では俺の相談に乗ってくれる人間は極端に少ない。リューネブルクは信頼できるが陸戦隊の指揮官だ。艦隊についての相談は出来ない。問題は彼がこの元帥府に来ることを是とするかだな。
「それとミュラーという人物だが、彼も呼んだ方が良い。例の一件を知っているのだろう、万一という事が有る」
「……」
その事は自分も考えなかったわけじゃない。しかし……。
「ヴァレンシュタインと戦う事になるかもしれない、彼の親友を巻き込みたくない、そう思っているのか」
「……」
俺の沈黙にリューネブルクは一つ鼻を鳴らした。だんだんオフレッサーに似てくるな。
「ヴァレンシュタインが反乱軍に居てミュラーが帝国軍にいる以上、何処かで戦う事になる。卿が心配する事じゃない。そんな心配をするより奴の身の安全を計ってやれ」
「……分かった」
強引なところも似てきた……。
宇宙暦 795年 1月 3日 ハイネセン エーリッヒ・ヴァレンシュタイン
年が明けたが宇宙艦隊司令長官はまだ決まらない。誰がなるかの噂も流れてこない。ワイドボーンがシトレ元帥に言ったのかどうかもわからない。まあ分からないことばかりだ。
という事で、俺は毎日書類の整理を行い、不味い食堂の飯を食べる日々を送っている。今日はハンバーグ定食を食べたがやっぱり美味くなかった。ワイドボーンは美味そうに食べていたが、あいつは味覚音痴なんだろう。デリケートさなんて欠片もなさそうな男だからな。明日は肉は止めて魚でも食べてみるか。
今日も俺が一番最後に帰宅だ。時刻は二十一時を過ぎている、つい書類整理に夢中になってしまった。周囲にはきりが悪いから残業すると言っているが本当は楽しいからだ。
ヤンは定時になるとさっさと帰宅する。ワイドボーンもそれほど遅くまで居るわけじゃない。サアヤは俺を手伝って残ろうとするが、遅くとも夜七時までには帰宅させるようにしている。一生懸命俺を手伝おうとしている
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