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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十八話 少女たちの決意 後編
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出ていた両手は真っ白で、唇だけがほんの僅かに桜色っぽくて、それが青かったらと思うと怖くて震えてしまいそうになる。
水色一色の生地が薄い服の小伊坂君を見ると、彼が病人なんだってことを思い知らされる。
ベッド脇に置かれている数種類の電子機器と、一本の点滴。
電子機器と点滴から伸びる線が、私たちを守ってくれた小伊坂君の力強い腕に数箇所くっついて、電子機器から流れる一定リズムの電子音が彼の命をつないでいる。
私は実際にこの電子機器の音が激しく不規則なリズムで流れた瞬間に立ち会ったことがあったけど、その時はお医者さんの人やナースさん達が慌ただしく動き回っていたのを覚えてる。
それに比べて今、この場にお医者さんもナースさんもいないってことは――――、
「顔色は悪ぃが命に別条はない。 いつ目ぇ覚ますかはまだ分からねぇが、少なくとも死んだり植物状態になったりはしねぇらしいから安心しろい」
私が思っていた答えを確信に変えてくれたケイジさんの言葉に、私たちは安堵の息を漏らした。
それと同時に気が抜けたのか、膝が震えて立っていることができず、お尻から倒れそうになる。
「っと、間に合ってよかったな」
私の体は床に倒れることはなく、落ちる直前にケイジさんがパイプ椅子を伸ばしてそこに座る形で受け止めてくれた。
「あ、ありがとうございます」
「疲れが出てきたんだろ? お嬢ちゃん達は座っとけ」
そう言ってケイジさんは雪鳴さんと柚那ちゃんに、私と同じ椅子を渡して、二人はそこに座る。
ここまで走ってきた身体を落ち着かせると、それを待っていたケイジさんが再び壁に背を預け、右手を胸ポケットに突っ込むが、何かを思い出したように手を抜いた。
お店のお手伝いをしていたから、ケイジさんの自然な動作が何を目的にしているのか分かり、残念そうにため息を吐いてしまう様子に苦笑してしまう。
「ま、タバコは後にしてっと……んじゃ、坊主のことだが――――」
ケイジさんは私たちがリンディさんのもとで話をしていた間のできごとを語りだした。
小伊坂君がケイジさんと戦った訳。
ジュエルシードの捜査を認めさせるためにケイジさんを挑発し、勝つことで捜査資格を得ようとしたこと。
だけど勝てずに負けて、今に至る。
「魔法攻撃のみだっただけに外傷はねぇ……が、身体の中がな」
「悪いんですか?」
私の問いにケイジさんは、まるでタバコでも吸ってたかのようなため息を吐いて頷く。
「骨は折れちゃいねぇし、臓器のどっかが壊れてるわけでもねぇ。 ……が、筋肉や血管がボロボロになってやがった。 あともうちょいで全部ズタズタになるところだったんだから笑えねぇ」
空気が凍り
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