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その日はいつかやって来る
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 あれから、連戦連勝で勝ち続け、我々の陣営は小さな国と呼べる程の大きさになった。 隣接する小国は属国として降り、大国からは不均衡な同盟や婚姻関係を持ち掛けて来た。
 しかし、そんな要求は受け入れず、毎日のように戦争が続き、いつものように戦っていたある日。

『警告、マジックミサイル接近、回避して下さい』

 逆天号の警告が出たが、この中にその程度でやられる者はいない。

 ザシュッ!
「「「「ああっ!」」」」
「「ポチッ!」」

 何故だっ? 吸引に耐える障壁を持ち、隊長とグレートマザーが合体したアンドロイドにも傷付けられなかったこいつが、下級魔族の放った弓矢如きに射抜かれるとは?

「やられたな、いい腕だ」

 嬉しそうに、光る矢を握って引き抜くあいつ。 こんな弱い力が、どうやって魔神の魔法障壁を通過したと言うのだ?

「ヨコシマッ、大丈夫なのっ?」
「ああ」

 慌てているタマモを優しく撫で、落ちつかせようとするあいつ。

「神無、発射地点は分かるか? これを撃った奴だけは何があっても殺すな、連れて来てくれ」
『…分かった』
「まあ、顔を見たら分かるだろうがな」

 思わせぶりに、自分を傷付けた相手を殺すなと言うこいつ。 泣いているのか? この程度の傷で?

「許さないっ! ヨコシマに怪我させるなんて、ねえ、ちょっとこの中で休んでて」
「いい、大した傷じゃない」
「休んでてっ、それと、何があっても外は見ないでね、耳も塞いでてっ!」
「何するつもりだ? タマモ」
「それ以上聞かないでっ! だめっ、もう抑えられない… ヨコシマ、もし、もし私が化け物でも嫌いにならないでね、私の正体を見ても怖がらないでねっ」
「当たり前だ、金毛白面九尾の狐、その力が有るからこそ、俺みたいな奴と付き合えたってのもあるぞ」
「知ってたの?」
「お前が5回転生して、その度に探して、ずっと一緒に暮らして来た。 知らない訳が無い。 でも今度は俺の方が化け物だぞ、魔神なら本気のお前でも、一捻りで押し倒して、すぐに孕ませてやる」
「バッ、バカッ!」

 真っ赤になったタマモが走り去ると、岩陰から狐が飛び立ち、敵側の兵鬼に向かって行く。 距離が離れても小さくならず、逆に大きく見えて来た。 あいつは確か、中国の女神が造った精霊だったな。

「タマモが見るなって言ってたから、ちょっと休ませて貰おうか」

 あいつがカオスフライヤーに入ると、敵側の亀型の兵鬼と、タマモらしき巨大な狐が争い始めた。 これは昔の資料映像で、似たような場面を見た事がある。 確か「ガメラ対バルゴン」だったか?

 やがて、タマモの放った虹色の光が、亀型の兵鬼を焼き尽くして行った。 やはり魔神に「近い」者が作った兵鬼と、女神が造った兵器では
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