第十二話
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「―以上が今回の作戦だ。」
提督はそう言うと、手元の資料を置いた。
要するに進軍して敵を殲滅しろっていう作戦だった。
「いつも通り大破者が出たら撤退。場合によっては中破でも撤退だ。あと、」
そう言うと、提督は真っ直ぐ俺を見た。いつになく真剣な面構えだった。
「今回は二号の初陣だ。二号は普段訓練でしてきたことを思う存分発揮すること。まわりとの連繋も忘れないこと。」
「お、おう。分かった。」
そう言うと、提督が「違う違う。」と首を横に振った。
「こういう時は了解、だ。」
「りょ、了解!」
俺は少し声を大きくしてそう言った。
「他の者は二号をサポートしようと思うな。あくまでもいつも通り、だ。」
「「「「「了解!」」」」」
他の五人は声を揃えてそう言った。
「それではこれよりカレー洋制圧作戦を開始する!全員出撃準備!以上!」
「「「「「「了解!!!」」」」」」
俺達は揃って敬礼し、執務室を後にした。
……やべぇな。俺、けっこう緊張してるな。
俺は歩きながらそう思った。バスケの試合で緊張には強くなってると思ったのにな……。
やはり、『命を懸ける』というのは生半可な覚悟じゃ無いんだな、と思った。
俺は他の五人の顔色を伺った。やはり緊張してるのか、と思ってたが。
「さーて、今回こそ木曾に撃墜数勝ってやるからな!」
「おう、やれるもんならやってみやがれ。」
「あ!じゃあ夕立も参加する!時雨も参加するっぽい?」
「うーん、あまり戦場にそういうの持ち込むのはとも思うけど、いいね。僕も乗るよ。」
「ふふふ。それでは私も参加しますね?」
全然そんな様子は無かった。やはり慣れているのか、笑顔すら見せていた。
「んで、お前はどうするんだ?」
木曾は俺にそう聞いてきた。
「全く……俺だけ仲間外れってのも寂しいしな。乗ろうじゃねぇか!」
自然と俺も笑顔になる。そして、木曾はニヤリと笑った。
その瞬間、俺は察した。こいつらが、俺の緊張を少しでもほぐすために会話をしていたことに。実際に俺の緊張はいくらか和らいだ。
あぁ、こいつらすげぇな、いつか、こういう事ができるようになりてえな。
そう思った。
―防波堤―
俺達は防波堤から海に降りていた。今日は風も少なく、天気もいい。砲撃がしやすくていいな。
今回の俺達の装備で特筆するところは、摩耶さんが弾着観測射撃のために艦載機を乗せている程度だ。
「まぁ、落ち着けよ?焦ったら色々台無しになるからな。」
そう俺に声をかけたのは木曾だ。
「ま、着任
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