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その日はいつかやって来る
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、この建物も消し飛ぶ。

「パ〜ピ〜リ〜オ〜、お前って奴はっ、これでも食らえっ」
 ビキビキッ!
「あっ、頭の輪っかが締まるでちゅっ! 痛っ、頭が割れるようにいたいでちゅっ!」

 これもハヌマンと同じか。 あいつが念を込めると、パピリオの頭の輪が締まる仕掛けになっているらしい。

「ああっ、小学生の女の子に、そんなプレイ用の拷問器具までっ」
「違うっ、これはお仕置き用の道具だ、ペットをしつける時と一緒だ」
「そんなっ、どう見ても10歳程度の子を「愛玩動物」にして「飼い慣らしてた」なんてっ、酷いっ、酷すぎますっ!」

 もう、何か言うたび、どんどん深みにはまって行くあいつ。 シルクの妄想の方が、遥かに業が深いらしい。

「いや… そうじゃなくって」
「じゃあ、どうして私が小学生の頃には「して」下さらなかったんですかっ? ずっと待ってたんですよっ」
「へ?」

 なるほどそう来たか、パピリオも逆さまになってコケている。 シルクもとっくの昔に、あいつに支配されていたらしい。

「叔父様の家に遊びに行って、一緒にお風呂に入って全身隅々まで洗って貰って、同じベッドで抱かれて寝た時も、今日か明日かと待ってたのに、結局16の誕生日までは、「ほっぺにチュ」以外、何もして下さらなかったじゃないですかっ」

 泣きながら当時の状況を「全員に聞こえるように話し」、周囲の格闘を止めたシルク。 しかし、中学生の娘と一緒に風呂に入って、抱いて寝るのはおかしいと思うぞ。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
「ほう、その話、もっと詳しく聞かせてもらおうか?」
「私も、凄く聞きたいな」

 顔に斜線を入れた月神族達が争いをやめ、シルクの話を聞きたがっている。 周辺住民の避難も手配した方が良いか?

「えっ? 年末とか夏休みは、百合子叔母様が迎えに来て下さって、逆天号で星の旅に出たんです… とってもロマンチックでした」

 胸の前で手を組んで、星の瞳で遠くを見ているシルク。 神無達の周りの気温が下がっているのは気付いていないらしい。

「そこで口説かれたの?」
「いいえ、叔父様はとっても紳士でした。 弟や妹達を連れて行っても、一緒に遊んで下さったり、みんなから「キザ兄ちゃん」って呼ばれても優しくしてくださいました」

 多分、虎に変身してルチャドールになって、スカイトルメンタみたいに孤児院に寄付していたらしい。

「聞きたいのはそんな所じゃない、お前や妹達に何をしたんだ?」

 シルクの髪を掴んで「尋問モード」に入った神無。 元警官だけに、自白させる手段は色々知っているようだが、シルクに黙秘権と言う言葉は無い。

「はい、小さい頃から「おはなし」で聞いていたヒロインが、前世の私だって分かった時から、もう、叔父様に「差
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