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ソードアート・オンライン【Record of Swordmaster】
003:トルバーナにて
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マン)と、フード付きケープを被った顔の見えない
細剣士
(
フェンサー
)
だ。
「あぶれてないわ。回りが既にお仲間みたいだったから遠慮しただけで。」
「いや、それをあぶれたって言うんだろ?」
あくまであぶれて無いと強調する少女にツッコミを入れる少年。端から見ればなかなか良いコンビだ。
「良ければ俺達と組まないか?パーティー組まなきゃレイドには入れないし。」
「ああ、頼む。流石にボスは不安だからな。」
ともあれパーティーを組むとしよう。
「ベル姉、パーティー申請出して。」
「うん……はい!私はベルよ。よろしくね?」
「で、俺がレイだ……って、言わなくても分かるか。」
等と自己紹介している内に、視界の端に二つの名前とHPゲージが追加される。名前は……《kirito》と《asuna》か。キリトにアスナでいいのか?
「よろしくな、キリト、アスナ。」
「ああ、よろしく。」
「…………?」
取り敢えず名前で呼んでみたが……もしかして読み方違うか?
「悪い、間違えたか?」
「いえ……私、あなたに名前言ってない。」
「ああ……パーティー組むの初めてか?」
キリトの問いに小さく頷くアスナ。そこからパーティーメンバーのアイコンの説明があるんだが……何か、初々しいカップル感が出てるんだよな。
ともあれ、その場は解散となるのだった。
翌日、ディアベルのパーティーがボス部屋を発見。その日の内に開かれた攻略会議で、ボス攻略作戦の発動が決定された。
「……ねぇ、レイ。」
「何?」
「……明日、だね?」
「ああ……そだね。」
「そだねって………」
ベル姉が呆れた様に此方に視線を向ける。今の拠点となっているトルバーナにあるとある宿。その二階から見える迷宮区の最奥にボスはいる。
「レイは緊張とかしないわけ?」
「緊張……緊張ねぇ……。」
考えもしなかった。一ヶ月前のあの日、刃を執ったその瞬間から、俺は剣も同然だ。目の前に敵がいるなら斬り伏せるのみ、緊張なんて人間らしい感情は生憎と持ち合わせていない。
既にアルゴの攻略本と、ベル姉からの情報は頭に叩き込んだ。役割が取り巻きの排除である以上、ベル姉が危険に晒される事はまず無いと思うが、既に
SAO
(
ここ
)
は現実と変わらない。故に、絶対など無いのだ。
「……レイ、あなたが剣を『握れている理由』は、なんとなくだけど分かる。……知ってて頼るしかない現状も理解してる。でもね……レイが無茶しなきゃいけない理由は無いの。だから……」
「駄目だよ、俺はベル姉の剣だ。ベル姉が行くんだったら俺も行く。ベル姉の敵は俺が斬る。たとえ、ベル姉が望まなくても、ね
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