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やがて、元通り小さくなったパピリオとベスパを連れ、あいつと神無が戻って来た。
『パピリオ、ベスパ両名の血により、融合のキーワードを受け取りました、間もなく完全体に変化します』
「本当なら「破瓜の血」の方が良かったんだけどな」
「では私の血を使えっ、この体は「新品」なんだろ? コード7を解除して、昔みたいに血が出て擦り剥けるまでしろっ」
「じゃあ私も。 デッキの上でして、終わったら裸で歩き回って、逆天号血だらけにしてあげる」
ベスパ達と浮気されそうで、あいつを睨んで下品な言葉を使う神無と朧。
「いや、先代の乗組員の血でないと、あっちのパスは解除できないんだ。 お前達は魔界に行った後、たっぷり可愛がってやるからな」
「えっ? うん」
「分かった…」
真っ赤になって、また騙されている二人。 周囲に男がいないと、ここまで免疫が無くなるものなのか?
ベスパとパピリオをゲストル−ムで休ませ、暫く経つと逆天号からの放送があった。
『逆天号Aと融合完了、融合の効果により損傷は全て修復されました。 妨害用の雲海より出ます、通信可能になるまで暫くお待ち下さい』
「そうか、ワルキューレ、頼んだぞ」
「うっ…」
名前を呼ばれただけで、何を要求されたかすぐに分かった私。 多分、しもべとしては優秀になったのだろうな。
《聞こえるか?》
《どうなった、報告しろ》
無線鬼を持ち、本隊と連絡を取る。 ほんの少し躊躇したが、私は何故かこう言ってしまった。
《状況終了! ベスパの逆天号が勝った。 偽の逆天号は断末魔砲を被弾して炎上、残骸は異界に沈んだ。 我々は脱出した所を回収され、ヨコシマも確保した、これより帰還する!》
《そうかっ! ベスパ達はどうした?》
《戦闘中に負傷した、ハニワ兵が治療に当たっているが軽傷だ》
《了解、よくやったと伝えてくれ》
誰がこんな馬鹿な報告を信じるのだ? 特に神族は信じるはずが無い。 魔体を操り、惑星規模の浄化を成し遂げた魔神、いや、大天使と言ってもおかしくない奴が、アシュタロスも乗っていない逆天号に負ける訳が無い。 隊長1体でも勝てただろう。
「ご苦労さん、これでやっと任務完了だな」
「本当か? まだ何かするつもりだろう」
「そうだな、第4ラウンドがあるけど、これはすぐだ、船も動かさないで済む」
まだあるのか…… もう、いい加減許してくれ…
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