暁 〜小説投稿サイト〜
その日はいつかやって来る
11
[7/7]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「ああ、どこの誰だか知らないけど、俺達を切り分けた奴がいる。 中身も外見も、やりたい事も使命も、全部逆にして「生まれて来てごめんなさい」にした奴が」

「違う、お前は人間だ、アシュタロスじゃないっ」

 口では否定して、絶対に認められないが、今までの事件を見れば、人間にはできない事ばかりだ。 だが上層部は全て知っているのだろう、そしてこいつらを切り分けたのが、神族の最高指導者だと言う事も。

「それにお互い顔を合わせたら、相性最悪だから必ず殺しあう。 そうするようにプログラムされてるんだ」

「ちょっとあんた? 自分が何言ってるか分かってるの?」

「ああ、俺は魔神の半身、だからお前も俺に忠誠を誓え、魔界に行けば魔族の体とメフィストの名前を返してやろう」

「は、はい…」

 もうヨコシマに魅入られて、私達と同じになったミカミ。 こいつには特別に、元の魔族の体が与えられるらしい……


「ぺっ、ぺっ、さすが千年前の船だ、凄い埃だね。 パピリオ、生きてるかいっ?」

「生きてまちゅよ、でも、どうなったでちゅか?」

「分からないよ、ハニワ兵っ、現状報告」

「あ… もう胴体が折れてまちゅ、逆天号はしんでまちゅ…」

「じゃあ、向こうも殺してやる、行くよパピリオ」

「うんっ」


『動力、復帰… マリア型人工知能、再起動… 魔力障壁、復元… 生命維持装置、照明、復帰…… 艦載機よりの映像、投影します』

 正面モニターには、角が折れ、損傷した所から船体が折れているベスパの逆天号が映し出された。 こちらはそこまでの被害は無いようだが、融合? いや、吸収している。

 こっちの逆天号は近代船だとばかり思っていたが、こいつも兵鬼だったんだな。 さっき言っていた通り、古い逆天号は影になるのか?

「さあ、お出迎えしてやらなくちゃな、あいつらが乗り込んで来る」

「では今度こそ私も行く」

「ああ、でもどっちも神無の敵じゃない。 寿命の延びたあいつらは弱い、パピリオの相手をしている間、押さえておいてくれ、殺すなよ」

「分かった」

 そう言って、また脇腹を撫で始めるあいつ、雪之丞と言う男の遺言が残っているのか?

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ