暁 〜小説投稿サイト〜
その日はいつかやって来る
11
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だ? 正々堂々名乗りを上げて戦うつもりか、だとしたらこいつは艦長失格だ。 

「久しぶりだなベスパ、でも背景ぐらい変えたらどうだ、こっちとまるっきり一緒だぞ」

「お前が真似したんだろうがっ、背景を変えるならそっちだっ!」

「そう言う意味じゃない、お前がいる場所が逆天号なのが丸分かりなんだ。 喧嘩を売るなら船に乗る前とか、外に出てからとか、もう少し考えてくれよ、でないと面白くない」

「何だって? ポチのくせにっ! すぐにそっちに行って勝負してやるよっ!」

 頭に血が上ったら先が読めなくなるようだな。 こいつは戦士としては申し分無いが、指揮官としては無能だ。

「お前じゃ相手にならない、そっちにワルキューレ返してもいいぞ」

「ふんっ、お前に支配された、裏切り者なんかいらないね」

「おいおい、無線鬼でいじらしいぐらい報告してたのに、その言い方は無いだろ。 禁止したのは俺達を殺す事ぐらいだ、何ならお前も支配してやろうか?」

「やれるもんならやってみなっ!」

 やめろ、挑発に乗るな、私の送っているサインも分からないのか?

「そうか、さっき「何のつもりだ?」って言ったな。 じゃあ目的を教えてやろう、これは儀式だ、アシュタロスを復活させるための儀式なんだよ」

「えっ?」

 交渉相手の前で、そこまで取り乱すんじゃない、口を閉じろ、よろけるな、震えるのを止めろ。

「ど… どうしてポチが、アシュ様を復活させる必要があるんだい? あたしを支配… いや、ルシオラを復活させて欲しいのか? でも… アシュ様は許されたんだろ?」

「両方の指導者が許しても俺は許さない。 俺と同じ苦しみを、たっぷり味あわせてやるよ」

「やめろっ! そんな事して何になるっ!」

「その辺りは、お前の心がけ次第だ。 復活した後はアシュタロスの恋人になるも良し、母親になるも良し」

「恋… 人……」

 馬鹿め、その程度で涙を流すな。 もう駄目だな、ベスパもこいつの思いのままだ、他の乗員を放り出されて寝返られたら、逆天号が2隻… 悪夢だ。

「ポチ、ベスパちゃんをいじめちゃだめでちゅよ」

 そこで画面の下からパピリオが現れた。 しかし、こいつならもっと簡単に支配できそうな気がする。

「よう、お前は神族になったんじゃないのか?」

「ポチのせいで「でたんと」が終わって呼び戻されたでちゅよ、せっかく「サル」と遊んでたのに」

「あんまり変わってないみたいだな。 神族みたいな二枚舌になってたら、一枚引っこ抜いてやろうと思ってたのに」

「ムキーッ! ポチのくせに偉そうでちゅ〜〜っ!」

「その棒、如意棒だろ、それに頭の輪っか、どうしたんだ?」

「ハ… サルから貰ったでちゅよ… 「
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ