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さんも…………」
「いやああ〜〜〜〜っ! 聞きたくないっ、もう聞きたくないっ!」
「落ち着きなさいっ!(ビシッ、ビシッ)ゼエ、ゼエ…」
娘の幽霊が泣き叫んで嫌がっている所を見て、嬉しそうに笑っている隊長、鬼だ。
「じゃあ……、ひのめは?」
ただ一人残った女性の知り合い、自分の妹の名前を出して、震えながら待つミカミ。
「ひのめは初恋を実らせて、横島君が「初めての人」になったわ」
「いやああっ! もう死なせてっ、死なせて〜〜〜っ!」
「落ち着け、お前はもう死んでいる」
身も蓋も無い言い方だが、今は神無が正しい。 ミカミはこれ以上無いと言うぐらい、キッパリと死んでいる。
「うっ、ううっ、こ〜ろ〜し〜て〜や〜る〜〜」
気を取り直して、またヨコシマに向かって行くミカミ。 だんだん怨霊らしい表情になって来たな。
「そうか、残念だな。 今、寄付もできないような汚い金を集めてる所だけど、捨てるしかないか」
「えっ? いくらあるの?」
金の話になると真顔に戻ったミカミ。 あいつもミカミが戻って?からは、妙に嬉しそうにしているので、月神族も私と同じような表情で睨んでいる。
「ほら、これだけある」
ミカミの前に現れたウィンドウに、14桁ぐらいの数字が現れ、今も徐々に増えている。
「ねえ…、これって円? それともドル?」
「今は通貨じゃないんだけど、説明しにくいな。 逆天号、権利にしてどのくらいある?」
『はい、日本が2つ分、自由にできます』
「えっ………… やっぱりあんた、大好きぃ(ハ〜ト)」
やはりそう来たか、文字通り「現金な奴」だな。 当時も確か、こいつにも両親と同じ会計の能力や、脱税のための法の抜け道を探る力があると知ってからは、恋仲になって二度と放そうとしなかった。
「男だもんねっ、ちょっとぐらい浮気したって〜、家にお金さえ入れてくれれば〜、男の甲斐性って言うか〜、あはは〜〜」
ちょっとで済まない思うぞ、母親と妹まで食われているのに…
『逆天号Aより入電、通信を許可しますか?』
「ああ、隊長、ちょっと令子とシルクをお願いします」
「ええ」
「お金っ、お金〜〜〜〜っ」
天文学的な財産の目録を見せられ、溶けながら隊長に連れて行かれるミカミの幽霊。
しかし、ベスパの奴、本気か? 戦闘している自覚は無いな。 まあ、こいつも遊び半分だから、大勢に影響は無いだろうが。
「ポチ、何のつもりだい? 偉そうにアシュ様の真似なんかして、ペットのくせに飼い主より偉くなったつもりかい?」
間に合ったのはいいが、なぜ奇襲をかけない? なぜ姿を消したまま異界から出現して断末魔砲を撃たないの
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