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ように一点を突き破ろうとする隊長。 頼む、そいつを殺さないでくれ…
「「はあああああっ!!」」
あいつが隊長の核に接触した時、眩い光が起こり、何も見えなくなった。 やがて、目が馴染んで来ると、あれだけあった触手が全て無くなり、奴らが倒れていた。
「ふふ… まさか神通棍使いが、最後に神通棍でやられるなんてね…」
「師匠の令子直伝ですからね、「ママに騙された仕返し」らしいですよ」
「そう、あの子って、執念深いから… でも霊刀も文珠も使わないなんて、私も舐められたものね」
「いいえ、もう出ないんですよ。 左手を雪之丞にくれてやって、ハンズオブグローリーで、あいつの偽者を斬ってからは」
「そうだったの」
倒れた二人に向かって歩み寄って行くヨコシマ、そこに朧が割り込んだ。
「やめてっ、お義母様を殺さないでっ!」
「朧め、邪魔はするなと言われただろうが」
戦闘中、ずっと目を隠して見ようとしなかった朧が、グレートマザーを守ろうとしている。 それは機械だ、そこまでする必要は無いだろう。 それとも朧も、ユキノジョウと言う男を斬った後のあいつを知っているのか?
「大丈夫だ、話をさせてくれ」
「う、うん……」
「どう? これで満足して貰えたかしら?」
「ええ、雪之丞の残りの爪まで成仏しそうで慌てましたよ」
「じゃあ、教えてくれる、今回の目的」
「はい、まず隊長の遺言「地球をお願い」でしたね。 地球の経営権50%以上と、カオスのおっさんと俺の軌道エレベーターの全ての権利、隊長名義にしておきましたから」
「それだけの規模の取引をどうやって? 市場は閉鎖されたはずよ」
「こっちにも「紅ユリ」がいますからね、簡単でしたよ。 事件の途中、売り浴びせておいて、紙屑同然になった権利を、「法的には生きてる奴」を操作して、買い取っただけです。 コロニーや宇宙船は飛ぶように売れましたよ」
「貴方って百合子さん似だったのね… でもそれって犯罪じゃないの」
「法的には何の問題もありません、それにこれからは貴方が法律ですよ、隊長」
「そう……」
また遺言だ、やはりこいつは、全員の遺言を果たそうとしている。 おキヌと言う女が死んでからは、ずっと孤児を育て、神父が死んでからは、全ての飢餓と貧困を無くそうとしていた。 何もかも「契約」のためだ、最も古い形の契約、それは美しい魂を求めるが故、相手の願いを全て叶える事…
「艦隊の操作も、残りの仕事が終わったら返します」
「ヒャクメさんは?」
「そうですね、吐く物が無くなったら、塩水でも飲ませて、落ち着いた頃に味噌汁と梅干でもやったら治ると思いますよ」
「あれ、二日酔いだったの」
「ええ、毒素だ
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