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「このバカッ! 一時でも自分の奥さんだった子の母親と「ヤッてみたかった」なんてっ、どこまで女好きなんだっ! 美知恵さんっ、あんたまで何を言い出すんだい?」
「やめろよ、おふくろ。 ここでコケさせて、その隙に襲うつもりだろ? 俺が自分より強い相手の前で汚い手を使うのは、おふくろ似だからな」
「父親似よっ」
「でも、どちらか一人だけでも、前の貴方より強かったはずよ。 それなのにわざわざ二人も呼ぶなんて、余程自信があるの?」
「ええ、ちょっと加勢を呼びますから、待ってもらえますか。 『虎よ、虎よ、ぬばたまの闇に……』」
あいつが上着を脱ぎ捨てると、何かの呪文を唱えながら変身して行った。 ワータイガーか? いつの間にそんな能力を、それとも遺伝子操作か。
「タイガー君… でも私達に精神は無いわ、タイガー君の精神感応は無力よ」
「あたしも虎を産んだ覚えは無いよっ」
「まあ慌てないで下さいよ。 おっと、おふくろも、変身中に手を出さないのは「お約束」だろ。 もう一人どうしても隊長と戦いたい奴がいるんですよ」
「やっぱり、そうだったのね」
そう言うと、あいつは脇腹にある5つの傷から、黒い爪を一本引き抜いた。
「雪之丞。 目の前にいるのは最高のご馳走だ。 あの時、空母の上にいた隊長と同じ、いや、魔方陣の中にいなくても、あれ以上の力がある地上最強の化け物達だっ! さあっ! 派手にやろうぜっ!!」
傷から抜いた途端、消えて行く爪を握り締め、あいつが魔装して行く。 部屋の前で見たあの写真と同じ色、同じ形に変形している。
「雪之丞君…」
「隊長とおふくろ、これは俺が作った最高傑作だっ! 二人合わせるとハヌマンより強いぜっ!」
「そう… じゃあ小手調べはいらないわね。 行くわよっ、百合子さんっ!」
「あいよっ!」
『同』『期』
奴らのセンサーでも、こいつが自分達より強いと判断したのだろう、すぐに文珠を使って合体した。
キンッ!!
「さあ、私は令子みたいに力の無駄使いはしないわよ。 2,3分なんて言わない、貴方達が満足するまで、たっぷりサービスしてあ・げ・る」
「隊長、おふくろと合体して、言葉使いが下品になってますよ」
「そう? 百合子さんだって楽しそうよ、1体ぐらい私と融合しても困らないから、何回してもいいのよ。 あら、セリフはこうだったわね、「ゴーストスイーパー美神美知恵、横島百合子! 私達が極楽へっ! 行かせてあげるわっ!!」」
「ええ、お願いしますよっ」
魔装したマスクの口が開き、ニヤリと吊り上った、これが奴の望み、雪之丞と言う男の望みだったのか。
キイイイイイイイインッ! ズドンッ!!
「ぐわあああっ!」
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