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その日はいつかやって来る
08
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らだろう」

「うそ……」

 違う、奴らにも穢れは必要なのだ。 お前達が食料を生産するように、苦痛と絶望を収穫しなければならない。 人間界もまた地獄なのだ… 


『警告、降下艇接近、包囲されます』

「やっと来たな… 神無、隊長とおふくろを迎えに行ってくれ」

「分かった」

 ウィンドウには基地周辺が映され、ここは降下艇で包囲されていた、一体何千機のグレートマザーが来たんだ?

「隊長1号、グレートマザー1号、ヨコシマが呼んでいる、ご同行願おうか」

「神無ちゃん、雰囲気が変わったね」

「ああ」

「あの子を止めようとは思わなかったのかい?」

「私はヨコシマを信じる、例えそれが悪であったとしても、魔界の果てまで付いて行く」

「そうかい…」

「私はすでに神父をこの手にかけた、だから貴方と言えど、ヨコシマに歯向かうなら容赦はせん」

「神無さん、横島君は私達「だけ」を呼んでるんでしょ、だったら心配はいらないわ」

「何だと?」

「貴方がベスパ役、朧さんがルシオラ役、ワルキューレさんが当時の横島君「ポチ」、ふふっ、ここに来る途中も笑っちゃったわ」

「何が可笑しいっ!」

「魔体も逆、ここも逆、南極にあった塔の逆なんですもの。 ヒャクメさんの言った通りね、横島君は人のためになる事をしてるのよ。 私達の役目は、せめて思いっきり戦ってあげる事ぐらい、そうでしょ?」

『ご名答〜 さあ、待ちくたびれましたよ、何してたんですか?』

 ウィンドウ越しに隊長に話し掛けるこいつ。 楽しそうだ、本当に楽しみに待っていたらしい。

「ごめんなさい、どうしてもドクターカオスやピート君役を用意出来なくてね。 人格データはあっても起動は出来なかったわ」

『ええ、あいつらは複製禁止です』

「だから、当時のメンバーは、ほとんどいないわ、これでいいの?」

『いいんですよ、こっちもパピリオはいませんから』

「シルクちゃんはどう? 昆虫採集で無傷で連れて帰ってあげるわよ」

『…………』

 本気で悩んでいるな? 置いて行け、あんな足手まとい。

『シルクも… 自己防衛モードになったら、量産型よりは強いですよ、無傷は無理でしょう』

 やはりサイボーグかアンドロイドだったか、真空でも平気だったのは、装備のせいだけでは無かったのだ。

『さあ、遠慮しないで奥まで入って下さい』

 そう言うと、隊長とグレートマザーが、直通ゲートを使って転移して来た。 記録ではミカミとヨコシマの二人だったが、名前は同じでもその母親とはな… 儀式にはその方がいいのか。


「隊長… 俺は昔から貴方と一度、思いっきり殺りあって見たかった」

「そうね、私もよ」

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