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ね、今度は何をするつもりなの?」
隊長が話し始める前にグレートマザーが消えると、手刀が目の前で止まっていた。 センサーのスキャンを受けたから、抹殺から情報を聞き出す方に切り替えたらしい…
その後でやっとヒャクメの首がこちらを向いた。 このスピードなら絶対かわせないぞ…
「ほ〜ら、いい子だから、あたしの言う事を聞いて、危ないオモチャはすぐにポイするんだよ〜」
ネックハンギングツリーの体勢で、優しくたしなめられるヨコシマ。 この家族はこれが普通だったのか?
「終わったらやるよ、でもこの体勢、尋問するのは無理だろ」
「その割にはよく回る舌だねえ、引っこ抜いてやろうか?」
こ、怖い… 戦闘力以外の何かの波動が、精神をガリガリと削って行く。 苦痛に耐える訓練は受けたが、こいつの視線の前では無力だ。
「ほら、これが今、おふくろともめてる外惑星連合様だ。 逆天号の目だからリアルタイムだぞ」
「何だって?」
グレートマザーの前に出されたウィンドウにも、木星や火星を背景に止まっている艦隊がいた。 脅迫の内容も同じらしく、どのニュースも「卑劣な地球人の侵略」と、空襲警報や避難勧告が放送されている。
「この隙に「地球の治安を回復するため」出動するつもりだったらしいな。 どいつもこいつも、カオスのおっさんが作った、理屈も分からない物使ってるからこうなるんだよ」
「宇宙で慣性の法則を無視できるのはカオスフライヤーだけよ。 人工知能だってマリア型を載せてないと戦争にもならないわ」
「だ〜か〜ら〜、何でこんなややこしい事するんだい? 余計こじれただろ〜」
「やっぱり横島君っていい人だから、戦争やめさせようとしたのね〜〜」
そんな簡単な話なら私も苦労しない。 何か、まだ話していない何かがある。
「ようヒャクメ、よく俺に話し掛けられたな。 前に言っただろ? 「今度人間界に来て、俺の前に来たら殺してやる」って」
「だって、だって〜〜」
「横島君、まだ令子の事を思ってくれてるの? でもヒャクメさんを責めるのはやめなさいっ」
「いいえ、こいつが余計な物を見たから、下らない依頼を持ち込んだから、令子は原子炉抱いたまま、どこか分からない時空をさまよってるんですよ。 だからあいつだけは、まだ一度も転生して来ないんだっ!」
「アシュタロスの残党が発電所壊すなんて、誰も思わなかったんだよ。 あの子は世界を救ったんだ、誇りに思いなさい」
「そんなのどうでも良い、じゃあどうして隊長じゃ無かったんだ。 わざと居ない時を狙ったんだろ? 神族らしい汚いやり方だ」
これが目的か、あの事件の後、行方不明のミカミを探すためなのか? だがこいつは、その黒幕が神族だと確信している。
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