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あれから、パピリオの帽子を被ったヨコシマは、蝶ではなく、自分の眷属「電子の妖精?」達で、人間の艦隊を支配して行った。
「オモイカネ、パピパピモードでちゅ」
『了解』
逆天号も、違う名前で呼ばれても平然と答えている。 やがて支配が進むと、あいつの周りを球状に囲んだウィンドウに、『よくできました、パピさんえらい』とか、花マルマークが飛び交っていた……
「ハーリー君、逆天号「C」の運用は任せまちゅ、私は地球の艦隊を押さえるのに手一杯でちゅから」
ハーリー? 誰だ? 月神族はアッチの方向を向いて答えようともしない… 私かっ!
《エンジン臨界っ! 操作不能! このままでは爆沈しますっ!》
《総員退艦っ!》
モニターやウィンドウに映った人間共の船から、次々に脱出して行く乗組員。 残るのは多分、こいつが自由に使えるオートパイロットだけだ。
「中には出て行かないバカがいまちゅね、放り出しなちゃい。 おっと、セリフが違いまちた、「地球圏防衛艦隊司令、貴方を逮捕しまちゅ」でちたね」
正面モニターでは、退避しなかったと言うより、停止したまま放置された幕僚達が椅子の上で倒れていた。 こいつらも脳まで機械化した年寄りで、魔体に吸引されて壊れたのだろう。
「さて、支配も終わったし、下に降りようか。 ワルキューレも見ておくか? それとも仲間の所に帰るか?」
原隊に戻っても、待っているのは尋問と処罰だけだ。 この場所に侵入する貴重な機会は、絶対に来ないような気がする。
「今帰っても処罰されて殺されるのが関の山だ、こうなったら、とことん付き合うしかあるまい」
「そうか、お前が死んだら困るな。 じゃあ、こいつを被っただけで、視点はオカルトICPO本部だ」
私も心配されている… とても嬉しい。 私も月神族のように「特別な存在」なのだ(ポッ)。 ヴァーチャル通信機を渡された私は、座席に座った状態で通信機を被った。
「…今度は地球圏にいる艦隊が全部ハッキングされたわ、反物質弾なんか1発でも落とされたらお終いね」
「すみませんねえ、うちのバカ息子のせいで」
「でも、でも、ヨコシマ君は何か人のためになる事をしようとしてるのね〜」
「本当にそうかしら? 報道管制はしてあるけど、一般市民に知られてパニックになるのも時間の問題よ」
「はあ、今度会ったら刺し違えてでも」
ここは地球か? 隊長3体とグレートマザー2体、ヒャクメが会議をしている。
「刺し違えてでもどうするんだ? おふくろ」
「横島君っ!」
「忠夫っ!」
5体のアンドロイドがこちらを向いた、私はヨコシマの視点で見ているようだ。
「どうしてここにっ! でもただのダミー
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