第1章
最初の変身!救世主は高校生?(3)
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「教室来るまでなんか騒がしかったけど、なんかあったの?」
鞄を置いて零の席まで来た優奈は光に聞く。2人が校内に入るやいなや人混みがあった。何となく想像はつくが話の話題にと優奈は聞いたのだ。
「ライダー同士の抗争だよ。いつものな」
「あぁ〜やっぱり」
ライダー同士の抗争、それは校内に在籍する仮面ライダーの資格者が力に溺れたが為に私利私欲で争っているもの。
弱肉強食を掲げ自分の力を見せつける者や、その力で犯罪に平気で手を染める者もいる。しかし貴重なライダー資格者ゆえに、それらの悪業は全て目を瞑られる。
怪物を駆除するのを条件に仮面ライダーは好きなようにその力を使うことが出来るルールが誤った方向に進んだのだ。
それらの者を【アンチライダー】と呼ぶ者もいる。
「悲しいですね…なんか」
「零?」
「第1の目的は1つなはずなのにみんなそれを2の次3の次にして……。仮面ライダーってそんな争う為に使うんじゃないのに」
仮面ライダーは怪物を駆除して人々を護る者。現に自分も助けられたからこそ、仮面ライダーにはそういう存在であって欲しいと切に願っているのだ。
「桐谷さーん!ちょっといいかな?」
すると廊下から零を呼ぶ声が聞こえた。隣のクラスの男子生徒で特に大勢と関わらない零にとってはよく知らない人物だ。
しかしその現場を見た人は口々に囃し立てる。
この学園のマドンナ御三家に入る零は、告白のマトになっているようだ。
「ちょっと行って来ますね」
「うん、じゃあ後で」
零はその男子生徒に連れられて教室を出ていった。その後ろ姿を光と優奈は見守る。
「零もホントに忙しいよね〜」
「妬いてんのか?モテモテで羨ましくて」
「バカか。私はナンバー1よりオンリー1なの」
「ハイハイ。お前もさっさと告っちまえよ」
「さらっとなに言ってんのよ」
キザに笑う光は優奈の恋路を知っている。困惑した優奈は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「すいませーーーーん!!」
すると校外、門の方から聞き覚えのない少年の声が聞こえて来た。
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